実は蒲郡から帰る日に多治見まで足を延ばして、岐阜県現代陶芸美術館へ「オールド大倉の世界展」を見てきました。蒲郡から多治見まで、東海道本線と中央本線を金山で乗り換えて、約1時間15分で着きました。意外と近い。
http://www.cpm-gifu.jp/museum/02.exhibition/02_1.exhibition.html
「セーブルのブルー、大倉のホワイト」と言われるだけあって、素晴らしい。とても見応えあります。2時間たっぷりかけて見ました。やはり、岡染めは何回見ても、釉下彩に見えますね。実際は字のごとく(岡の上から染める)、イングレイズです。なお、大倉の釉下彩である染付は呉須と呼ぶそうです。また、大倉の瑠璃、これもセーヴルと同様にイングレイズです。ただし、セーヴルは何度か絵具を塗っては焼成を繰り返しますが、大倉は漆蒔で絵具を釉面に定着させ、1回の焼成で、きれいな瑠璃色を出します。とても勉強になります。また、漆蒔の作品もたくさんあり、美しいです。大倉ファンに限らず、セーヴルが好きな西洋陶磁器ファンにとっても必見の展覧会です。この展覧会は槇田秀治さんというコレクターのコレクションを中心に行われているようです。なお、残念ながら他には巡回しないようです。
本日、宿泊する蒲郡クラシックホテルです。1912年から続いている老舗のホテルです。和洋折衷の帝冠様式ですね。前から一度泊まってみたかったホテルです。
瀬戸焼の菖蒲文花瓶である。高さは18㎝で、時代は明治後期だと思われる。とても良くできている。これで、日本の釉下彩の菖蒲柄は、源六製と瀬戸焼の2つになった。もうひとつ、無銘の花瓶があったかな?ロイヤルコペンハーゲンと比較しても面白い。
昨日は大変は一日でした。11時半から戸塚でガムランの練習だったのですが、3連休なので、横浜新道は大渋滞。結局1時間遅刻。さらに、ちょうど到着したら、車のボンネットから白煙。最初いったい何が起こったかわからず、水温計を見たら、真ん中から一メモリ右側へ。慌ててボンネットを開けて、とにかくエンジンを冷やしました。16時に板谷波山展の人たちが、RCとBGの作品をいくつか取りに来るので、14時半すぎに練習を抜け出し、車を戸塚に置いて、電車でなんとか帰宅。
結局、入っている任意保険会社に電話して、JAFへ電話してもらい、本日、また、車を取りに戸塚へ、そして、川崎にあるいつも利用している自動車工場へ車を運びに行きます。
ということで、頂いた板谷波山展のチラシです。4つの美術館で巡回するようです。皆さん、是非見に行きましょう。私は10月4日のオープニングセレモニーに行く予定です。私と一緒に行くと300ページを超える豪華な図録がもらえますよ。だれか行かないかな..
詳細はこちら。
http://www.tougei.museum.ibk.ed.jp/exhibition/h25_hazan/hazan.pdf
眞葛香山の彩磁ユリ蝶文花瓶(左側)である。写真には写っていないが裏に蝶が描かれている。3年前から頼んでいた修理から昨日戻ってきた。すっかり、忘れていた。
一応、紫、緑、茶の3色の釉下彩を用いて作られている。銘を見たら、結構古いことがわかった。おそらく1890年から1893年の間に作られたものと思われる。
右の花瓶は、昨年までやっていたRCとBGの展覧会に出品した眞葛の花瓶である。こちらの方は、図録では20世紀前半となっているが、おそらく1894年から1897年の間に作られたもので少し若い。
いずれも背景が緑なので、比較するために一緒に撮った。いかがでしょうか。
紫陽花文花瓶2本である。高さは15㎝。花の部分は陽刻になっている。青、緑、紫、黄、茶の5色の釉下彩で描かれており、なかなかの出来栄えである。柏山製とあるが、どこの窯だろう。調べてみる価値はある。
さて、明日は朝から人間ドックである。ということで、昨日は夕方、フィットネスクラブから帰ってから晩飯は食べたが、ビールは無し。21時以降、水以外なにも飲み食いできないので、20時過ぎからコーヒーを2杯も飲んでしまった。今日のお昼、何を食べようかな..
昨日はAO入試の模擬授業で大学へ出勤、そして今日もその面接で、また出勤。台風の影響で、午前中、神奈川県では大変なことになっていましたが、千葉では電車が止まるほどではなく、遅刻する受験生も特にいなく、入試に影響はありませんでした。
面接はお昼までに終わり、お弁当を食べて、台風が来るのでさっさと大学を出てバス通りに出たら、御神輿がちょうど練り歩いていました。そういえば、9月15日は大久保商店街のお祭りでした。昨年も見たかな。
続きまして、ビング&グレンダール(以下、B&G)の花瓶です。これも、ただの花瓶ではありません。ワーク番号が12番ですので、おそらく、1895年製と思われるアウグスト・ハリンのユニカです。ハリンは、1895年にロイヤル・コペンハーゲン(以下、RC)からB&Gに移り、世界で初めて、クリスマスプレートの制作を始めるのです。すなわち、クリスマスプレートは、B&Gの1895年のクリスマスプレートが一番古いのです。ロイヤル・コペンハーゲンのクリスマスプレートの初年度は1908年です。また、ハリンは、B&GにRCの釉下彩の技術を伝授するのです。すなわち、1895年からB&Gの釉下彩の技術が飛躍的に上がるのです。
これも、やはり、前回アップしたクローの大皿と同時期に売りに出されました。が、下部が少し欠けているので、ラッキーにも、今年の夏まで残っていました。欠けがあるので、これはまあまあ安かったです。
ピンクの下地に菊の花がパティ・オー・パットで、葉が緑の釉下彩で描かれています。なかなか難しいテクニックです。名品だと思います。
さて、ロイヤルコペンハーゲンの直径40cmある大皿である。ただの大皿ではない。1885年にロイヤル・コペンハーゲンの芸術主任に就任したアーノルドクローが制作した大皿である。1890年10月に制作された。とうとう、アーノルドクローのユニカを手に入れた。感無量である。
実はこの大皿、昨年の12月に売りに出された。しかし、私はすでにロストランドの白鳥の大花瓶を購入したためにお金がなく、あきらめていたのである。ところがラッキーにも、今年の夏までだれも購入しなかった。描かれたメルヘンチックな絵を見れば、まあ決してうまくない。コレクターはみな大金を払ってこれを購入したいとは思わなかったのだろう。しかし、1890年に多色の釉下彩でこれだけの大きな絵を描くのは難しかったはずである。それに、完全に日本の浮世絵の影響から脱し、デンマーク独自の風景になっている。
擬人化されたヤギが、草原に一本だけある低木のそばに立っている。夕方なのか三日月とそのそばを蝙蝠が舞っている。そして、それらが下に流れている川か湖面に写っている。何かのデンマークの童話からとったモチーフか、あるいは、当時のクロー自身の心情を表現しているのか。わからないが、とにかく、すばらしい一品だと私は思う。届いてから、さっそくケースを注文した。
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