28日、米国と中国はスウェーデンのストックホルムで閣僚級の貿易協議を始めました。一部関税の停止期限は8月12日で、90日間さらに延長する案が浮上。協議を通じ折り合えるかが焦点となります。
香港紙『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』は関係筋の話として、米中両国が今回の協議で、期限をさらに90日間延長する見通しだと報じています。期間中は貿易摩擦を激化させる手段を講じないことを確認するといいいます。
協議は2日間で、米政府は制裁対象としているロシア・イラン産の原油を中国が大規模に輸入していることをやり玉に挙げる模様です。
一方、中国外務省の<郭嘉昆副報道局長>は28日の記者会見で、両国の経済関係強化は「互恵的だ」と改めて強調。「誤解を減らし、連携を深め、両国関係の健全な発展につなげたい」と語り、対米協議の進展に期待感を示しました。中国政府は、合成麻薬「フェンタニル」の流入を理由とする(20%)関税を引き下げるよう求める方針だ。
米国は27日、欧州連合(EU)との貿易交渉で合意に至り、最大の懸案である中国との貿易交渉に腰を据えたい考えです。ただ、今回の協議では大きな進展は見込まれていないようです。
協議には米側から<ベッセント財務長官>、中国は<何立峰副首相>らが出席しています。<トランプ大統領>と<習近平中国国家主席>が今秋にも中国で首脳会談を行う可能性が取り沙汰されており、水面下で調整を進めるとの見方もあります。停止期間を設けて対立を避け、融和ムードを醸成することで会談実現に近づけたい思惑もあるようです。