「不育症の場合、結局、
治療法はアスピリンか、ヘパリン治療ならば、
検査しなくても良いのではないですか? 」
と、いうようなご質問をときどき受けています。
そのように考える根拠は、
まず、中心的な治療法がアスピリンとヘパリン治療
しか提示されていないからだと思います。
また、検査項目だけは多くて検査費用が高い
からだと思います。
どんな治療にも、危険性がありますので、
危険性より有効性が高いと判断されたときのみに
行うべきです。
不育症、着床障害の治療法として、当院では、
アスピリン、ヘパリン治療以外に、
プロラクチン調節治療、
積極的甲状腺機能調節治療、
ピシバニール免疫治療、
支持的精神(薬物)療法
ステロイド治療(経口、子宮内注入)、
TGF-beta1抑制治療などを
必要により組み合わせて行っています。
仕切らない、指図しないこと。
お腹の中の子供のためではなく、
妊娠されている妻のために、気を使うこと。
あわてない、騒がない、無理してでも落ち着いて。
不安でいっぱいの妻のため、
縁の下の力持ち、大黒柱として、
やさしく寄り添っていてあげて。
心からのやさしい言葉、
やさしい行動が、一番の励みです。
妻にこれ以上辛い思いをさせたくない、
その気持ちはよくわかります。
妻を信じて、お腹の中の赤ちゃんを信じて、
やさしい夫でいてあげて。
自分の細胞が癌化したとき、
その細胞は異物化しています。
癌細胞は、無秩序に際限なく増殖しようとします。
しかし、自分の免疫細胞が癌細胞より強ければ
増殖を止め、壊してくれます。
胎児も自分から見れば半分異物です。
胎盤になる絨毛細胞は異物であっても
自分の免疫系が正常ならば、
壊されることなく、
制御されながら、
子宮内膜のなかで増殖してくれます。
子宮内膜の免疫細胞がうまく調節している
からのようです。
調節が悪いと育ってくれません。
妊娠維持にとって大切な生殖の免疫系は
その全容がまだよくわかっていませんが、
ストレスやホルモンからも
大きく影響を受けていることは、はっきりしています。
すべて予防医療なのです。
将来、流産しないように、妊娠維持できるように、
そして、症状はなくても病気がないかどうか、
を調べるための検査です。
予防医療は原則、保険がききません。
3回以上流産したら「習慣流産」と言いますが、
その時だけ、子宮卵管造影検査と、
自己抗体の一部のみが保険で検査できるのです。
残りの一部の検査は、適応病名(疑い病名)があれば、
それは保険で検査できますが。
このことが、一般の病院、クリニックで
2回連続流産された時点では、
なかなか検査してくれない要因のひとつ
に、なっていると思います。
保険でできる検査、自費の検査、メンタルの分析検査、
と、ありますが、どこまで検査するかは、
ご夫婦で決めることなのです。
今年の8月、ニューヨークで体外受精クリニックを開いている
ドクター グライヒャー(Dr. Gleicher)と再会してきました。
今年の7月には、日本に来てもらい、
アメリカの医療情報等についても教えてもらっています。
当院ホームページで
たったひとつリンクしてある世界的に有名なクリニックです。
不妊症の方には、
卵巣機能を若返らせる(卵子の質を高める)可能性がある、
DHEAという性ホルモンをご存じのことと思います。
ドクター グライヒャーは、2005年、世界で最初に
その効果を発表した人です。
1987年来の友人であり、研究のボスでもあります。
数年ぶりの ニューヨークでしたが、
新しい世界貿易センタ―ビルがほぼ完成しており、
復興したニューヨークを肌で感じてきました。
心の中はみえません。
現実の社会と結びついていますが、
別世界です。
現実の社会に不満と不安があり、
居心地が悪くても、
心の世界まで支配されないでください。
空腹の時のご飯のおいしいこと。
疲れた時に見る空の美しいこと。
人のいない自然の中に身を置いたとき、
心から居心地がいいはずです。
人は、自然の中のほんの一部でしかありません。
小さなアリと同じなのです。
見えない世界を 豊かに 大切に 。。。
心が壊れているとき、
何かに救いを求めたいとき、
亡くした天使たちや、
いろいろな神様に、
何とか助けてほしいと、
祈ります。
祈る心は本当に大切なものです。
ただ、いっしょに、
感謝する心
も必要なようです。
辛くても、苦しくても、
これからという時間をいただいているのですから、
もう一度、
立ち上がることができるのですから。
もう一度、
前に向かって歩けることができることにも、
神様に感謝です。
感謝して祈ります。。。
過剰なストレスを背負い、
押しつぶされそうなことは、よくあります。
そんなとき、
ストレスに強い人と、ストレスに弱い人がみえるのです。
ストレスに強い人は、
ストレスの原因を自分だけで長く、ため込まない人です。
(いろいろな情報を捜し、
人にそれとなく話している、ぶつけているのです。)
ストレスの原因が解決できなくても、ほかの道も探せる人です。
(生きる上で絶対的なものはありませんので、
考え方を少し変えることができるのです。)
ストレスに弱い人は、
自分が後手になったとき、自分の弱さを隠してしまう人です。
心配事があると、他のことが手につかず、
一歩も前に進めなくなってしまう人です。
性格特性はなかなか変えられませんので、
受け入れるしかありません。
自分のペースで、できる範囲で、
ストレスを和らげていきましょう。
過剰なストレス状態は
不育症、着床障害の原因のなかでも、
検査と治療がなかなか難しい領域なのです。
流産を繰り返し経験されれば、
落胆と悲しみと、そして、
これからの自分に不安が渦巻いてくると思います。
これから検査したほうが良いのか?
それを決めるための1つの医学情報をお知らせします。
自然妊娠可能で、
次は何とかなると考えられる方、
そして、高齢ではない方は、
無検査(無治療)であっても、
約60%の確率で無事出産されています。
参考として、当院ホームページの
「不育症の医学情報2010」の(3)を見てください。
自分を見失っているとき、
何もする気が起こらず、
ただ、惰性的に日々を過ごしているとき、
思い出すと悲しくなり、
憂うつな気分になっているとき、
私は 「これからの自分」 を
いろいろと想像してみます。
辛くても、
時間がたてば、
少し気持ちが落ち着いてくるものです。
少しでも、少しだけ、気分が軽くなってきたとき、
そのとき、
「これからの自分」 を
考えてみてください。
いろいろな
これからの自分の姿を想像してみると、
そうすると、
「これからの目標となる自分」
の姿も見えてくるはずです。
それが
「これからの生きる目標」 です。
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