
ヤツガタケキスミレ(八ヶ岳黄菫) スミレ科(Violaceae)
学名:Viola crassa subsp.borealis var.yatsugatakeana

7月上旬の八ヶ岳・赤岳から硫黄岳の稜線は、花々が開花し始める。
中でも横岳稜線や硫黄岳山荘周辺の砂礫地に八ヶ岳黃菫が開花する。
ウルップソウやコマクサ等も稜線上で岳人を癒してくれる。
ヤツガタケキスミレ(八ヶ岳黄菫)は、スミレ科スミレ属の多年草。
八ヶ岳の高山帯にのみ自生する日本固有の貴重・希少な高山植物。
スミレ科(Violaceae)スミレ属(Viola)で八ヶ岳特産種(固有種)。
位置づけ的には、高山に自生する「タカネスミレ(高嶺菫)」の亜種とされる。
特徴として、鮮やかな黄色い花。花の形は、上弁と側弁が重なり合うように咲き、
下側にある唇弁は幅が広く先端が平らか、やや凹んだハート型をしている。
葉の質感、葉に厚みがあり表面は光沢ない鈍い緑色。
葉の両面、特に葉脈の上にルーペ等で確認できる程の微毛が生えている。
葉の付け根にある托葉には、必ずギザギザとした鋸歯が見られる。
高山で見られる他の黄色いスミレとの違いは;
基本種であるタカネスミレに非常によく似ているが、4点で区別される。
1.ヤツガタケキスミレの葉には光沢がない(タカネスミレには光沢がある)。
2.花柱(雌しべ)の上部に突起毛がない。
3.茎につく苞葉(ほうよう)が、柄の下方に付く。
4.地下茎から匍枝(ランナー)を出さない。
山腹や山麓に多いキバナノコマノツメとも間違えやすいが、
ヤツガタケキスミレは稜線の砂礫地に出ると突然現れる。
又、花を観るとキバナノコマノツメは花弁が離れてつき、唇弁の先が尖っているが、
ヤツガタケキスミレは花弁が重なり、唇弁の先が平ら〜凹んでいる。
葉は、をキバナノコマノツメの葉は薄くて鮮緑色、やや湿った場所を好む。
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以前、ブログに書いた事。

ヤツガタケキスミレは、タカネスミレ亜種の一つ。
タカネスミレはキバナノコマノツメが高山 の砂礫地などに進出した種と言われる。
ヤツガダケキスミレは、地下茎で横に広がる性質を持たず群生せず、まばら。
又、山上でも比較的早く咲く。クモマスミレよりも早く6月下旬から咲き始める。
ヤツガタケキスミレの特徴は、葉に光沢がない。次に黄色い花の唇弁が先が丸い。
花柄は長さ3 ~7cmで先に長さ1-1.2cm。花弁は倒卵形。側弁基部は無毛。
距は短く黄緑色、葉が円形で無光沢。托 葉には、鋸歯がある。
黄色で唇弁に赤紫の筋があり、タカネスミレと比べると細長い。花径2㎝前後。
上弁や側弁は後方に反り返る。萼片は緑色で赤紫のザラザラ。
隔離型のタカネスミレの仲間だが、八ヶ岳でしか確認されていない。
又、タカネスミレとの違いは、葉に光沢がなく、そして微毛がある。
酷似している花にキバナノコマノツメ (黄花の駒の爪)がある。
黄色で唇弁に赤紫の筋があり、タカネスミレと比べると細長い。
酷似しているキバナノコマノツメ (黄花の駒の爪)は、
1700m以上の高山帯に多く湿り気ある岩場の隙間や、草地に生育している。
草丈5~15㎝くらい。黄色。下弁には赤紫色の脈が数本入る。
直径1.5~2㎝前後。上弁、側弁が反り返る。萼片は、淡緑色。
高山帯でしかみられない黄色いスミレでスミレと名前が入はいらない唯一のスミレ。
葉の先が少し凹んでいるものも多い。
「ヤツガタケキスミレ」と「キバナノコマノツメ」の見分けはどうするか、
まず咲く場所が違う。ヤツガタケキスミレが咲くのは稜線の砂礫地だけ。
キバナノコマノツメのように湿った草地のようなところには生えない。
台座ノ頭の横あたりにコマクサの咲く礫地がある。
ヤツガタケキスミレの自生地もほぼ同じ。
またヤツガタケキスミレは地下茎で横に伸びるという性質を持たず、
従って「群生」しない。あちらこちらにポツリポツリと咲くだけ。
その咲き方もコマクサにそっくりと言ってよい。。
花弁は、ヤツガタケキスミレは四つの花弁が反り返り重なる様にくっついている。
キバナノコマノツメも反り返っているが反りが甘く、花弁はわりと離ればなれだ。
そして前の方に一つだけ伸びる花弁。キバナノコマノツメは先がちょっと尖り気味。
対してヤツガタケキスミレのそれは巾広で丸く、シャモジのような形をしている。
先は尖るどころか反対にへこんでハート型になっているものも多い。
更には葉の色艶。ヤツガタケキスミレは、葉に細かい産毛が生え艶はまるでない。
その毛のせいで葉の色は遠目にかなり白っぽく見える。
キバナノコマノツメの葉は緑濃くてつやつやだ。そして、咲く時期が異なる。
キバナノコマノツメは、6月が花盛り。
対してヤツガタケキスミレは、コマクサと同じ7月に開花。
ヤツガタケキスミレは八ヶ岳にのみ自生する固有種、生育場所も狭い範囲。
コマクサと一緒に硫黄岳周辺で見れる姿は、実に瀟洒だ。















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