はごろもフーズ シーチキンNewLフレーク・オリーブオイル きはだまぐろオリーブオイル漬フレーク・普及品 時代の要請にいち早く答えた廉価オリーブ油 オリーブオイル使用のツナ缶は、もはや時代の要請といっても良いだろう。2009年辺りまでは知る人ぞ知る逸品という感じだったが、現代においては多くの缶詰会社や企画会社が参入する一大ジャンルとなった。 はごろももこのオリーブオイル需要に応え、2014~16年頃にびんながまぐろ使用のシーチキンフレークBOSCO(No.27)をリリースした。国内製造とメジャーブランドのオリーブ油を使用した堅実な製品だったが、それが却って競合する高級ツナ缶からみて没落してしまったこと、やはり高級ツナ缶の価格に達していたことで新たな顧客層を十分に拓けなかったのは想像に難くない。こちらは早期に製造終了してしまったようで、2016年に捕捉した当該ロット以外の個体を見つけられないまま長期間が経ってしまった。 そのような失敗の中。先鋒の失敗は価格競争力の欠如とみて、大胆なコストカットを断行。傘下のATI社とともにイチから商品開発したのがこのシーチキンNewLフレーク・オリーブオイルである。きはだまぐろ(ライトミート)と海外製造という点を割り切ったかわりに、3缶シュリンクの実売価格は450円を切るという、強烈なプライスバリューを達成した。実売価格はもはやシーチキンLフレーク(国産品 No.51|No.08|No.24)と大差ない。このお手軽オリーブオイル路線は宝幸オリーブオイルツナ(海外製)など、いくつかのフォロワーを生み出した。 2015.10製のロットを紹介する。店頭に並んだのは2015年夏以降のようだ。化学調味料や27品目のアレルゲン含まず。 缶を開けたところ。オリーブオイル特有の黄色い油が目立つ。身の細かさは本家のシーチキンNewLフレークとほぼ変わらず、食感も同等程度。口に含んだとき妙な果実味を感じた。他社高級品や同社シーチキンフレークBOSCOにはないものだった。 原材料から想像する以上に誇張した味がした。ごはんにはあまり合わないような気がする。サラダや洋食、洋酒のつまみに合わせるとおいしそう。 ☆解説内のツナ缶レビューリンク ・シーチキンLフレーク いちばんアツく書いた記事 「惜別OKTロット」(No.51) http://jp.bloguru.com/zumix/280882/lokt ・シーチキンLフレーク クリぼっち奇行の始まり「2014.12.24製造品」(No.24) http://jp.bloguru.com/zumix/256591/l-1224 ・シーチキンLフレーク オーソドックスだけどちょっと古いかな…「普通のG2ロット」(No.08) http://jp.bloguru.com/zumix/190672/l ☆各種評価 ・グレード ★★★☆☆ 3.2 ・価格 ★★☆☆☆ 2.4 #133円/個 ・味覚評価 ★★★☆☆ 3.1 #独特の果実味をどう扱うか ・入手性 ★★☆☆☆ 2.7 #イオン系列にはだいたいある印象 ・原産国 インドネシア ☆スペック 内容量 70g 205kcal/缶 食塩相当量0.6g 原材料 びんながまぐろ、オリーブ油、食塩 JAN:4902560011174 製造所固有記号ATI 1335A 輸入者 はごろもフーズ株式会社(静岡県静岡市清水区島崎町151) Tuna canning review No.45b ~~ 本解説は「ツナ缶の薄い本 zu-mix vol.1(2016.10発行)」を初出とし、Web掲載用にリライトを行った。