8月
22日,
2024年
《雅羅・/・襍懐古〝山花ⅩXII〟❖ ’24-235 ❖》

高山帯で森林限界を超えた日当たりの良い場所や湿った草原、
亜高山帯の渓流沿いの林縁・草原で自生がみられる。
草丈25-50cm程の多年草。花も含め全身緑色のラン科高山植物。
最近では鹿の食害により激減している。
根は紡錘状に肥厚し、茎はやや太く稜がある。
太い茎に葉が互生、上部には無数の黄緑色の花と包葉が密集してつく。
花と包葉が絡み合うような姿は、独特で趣があり、特徴的である。
葉は、5~8枚つき斜上し、苞が長く花序下部では花より長い。
花は茎頂に穂状に10~30個の花を付る。
黄緑色の花が、唇弁が垂れ、穂状に10~30個の花を付る。
苞は下方の花では花よりずっと長い。
唇弁は長楕円状卵形、側花弁は横に広がり、距は短く下向きに曲がる。
背萼片は広卵形で鈍頭、長さ4~5mm、側萼片は斜卵形、平開し長さ6~7mm。
側花弁は狭卵形、背萼片と同長。唇弁は長楕円状卵形、先は垂れ鈍頭。
花の距が下向なので、幅広の唇弁の奥に隠れてあまり目立たない。
唇弁の先端は尖らず、細長い舌を連想させる。
側萼片は横に全開し、側花弁は前方へ伸び互いの先端がくっついている。
見れば観るほどに不可思議な花構造である。
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