8月
18日,
2024年
《雅羅・/・襍懐古〝山花ⅩVIII〟❖ ’24-231 ❖》

学名:Phyllodoce aleutica (Spreng.) A. Heller.
synonym Menziesia aleutica Sprengel

木高10-30cmになる常緑の小低木。
ツガザクラの仲間では一番多く見かける高山植物。
茎の基部は地をはい、よく分枝して斜上する。
葉は革質で、長さ0.5-1.5cm、幅1-1.5mmの広線形。
枝の上部に多数が密に互生する。
縁に微鋸歯があり、裏面に少し巻き込んでいて細く見える。
裏面の主脈に白色の細毛が密生する。
枝先に花序を出し、4-7個の花を下向きにつける。
花柄や萼、花冠とも黄緑色。花柄は長さ2-4cmで微毛と腺毛がある。
萼は背面基部に腺毛が密生して5裂する。
萼片は長さ4-5mmの披針形~広披針形。
花冠は長さ6-8mmの壺形、先端は急にすぼまり浅く5裂し裂片は反り返る。
雄蕊は無毛で10個、葯は黄色、長楕円形で先端に穴が開いて花粉を散らす。
子房は5室。花後に花柄が伸びて上向きに果実をつける。
和名は葉がツガに似て、花がやや緑色を帯びることに由来する。

葉がツガの様に細かい、花の色が黄緑に見えることから青!!
草のようですが木で、ツツジの仲間。黄緑色なのになぜ青?
青森、新潟、岐阜、福岡、沖縄などでは「あを」は黄色をも意味した。
おそらく古代においては白や赤でない色は幅広く「あを」と言っていた??
緑色に対しての青という表現は現在でもしばしば使われている事でも納得。
花時から斜め上~真上を向いて咲くものをソラムキアオノツガザクラ。、
“空向き(青の)栂桜”というのだが、YListには記載がない。
ツガザクラ属は交雑しやすく、多様な雑種が生育する。
複雑で多様な種を持つツガザクラ属、今後も色々と検証されていくのだろう。
「令和陸年(皇紀2684年)8月18日、記」