《襍・/・画  “ 冬景(3)”  ❖ ’23-110 ❖》

ナギイカダ(梛筏) キジカクシ科(Asparagaceae)
学名:Ruscus aculeatu L.

《 忘備録(11月に観る〝おもしろ花〟)!?! 》
常緑の小低木。茎はよく分かれ、高さ10~100cmになる。
 葉のように見えるのは枝で、中央に淡緑色の花をつける。
果実も同様の場所で赤く熟す。
ほとんどの人はこの植物の扁平となった茎を葉と思うでしょう。
本来の葉はごく小さくて鱗片状で目立ちません。
植物の器官は色々姿を変えるものだと納得するより仕方ありません。
この革質で先端の剌が痛い深緑色の葉状体のほぼ中央に小さな花や赤い実をつけます。
これも一見奇妙ですが、茎なら花をつけるのも当然かと思えます。(筑波大;八田洋章) 

研究者ノート;堤千絵(独立行政法人国立科学博物館 植物研究部 研究主幹)
ナギイカダで葉のように見えるのは,仮葉枝(かようし)と呼ばれる器官です.
この仮葉枝はいったい葉なのか茎なのか,長い論争が続いていました.
扁平なかたちや脈のパターンは葉に似ていますが,発生場所や花をつけることは茎と同様です.
この仮葉枝で、茎で働く遺伝子(STM)と葉で働く遺伝子(YABBY)、どちらが働くか調べた研究から、
どちらの遺伝子も発現していることがわかってきました.
どうやらこの仮葉枝、葉と茎両方の性質をあわせもつ器官のようです.
Y. Hirayama et al. (2007) Development Genes and Evolution 217:363-372(堤千絵) 
*     *     *     *    *
和名由来は、葉の姿が梛に似て、花が花筏の様に葉上に咲くように見える事から。
古くから栽培され、刺があるので枸橘と同様に生け垣に使われていたが、見掛ない。
常緑低木で根茎は匍匐し、太く、仮軸分枝し、茎を多数、直立する。雌雄異株。
硬い葉のように見えるものは、枝が変化した葉状枝(ヨウジョウシ)。
葉は退化し、葉状枝の先端が尖って刺状になり縦方向に重なって揃って付く。
葉状枝の1枚毎に、中心部が紫で周囲が緑色の小花を咲かせる。
雌雄異株で両性花だけの株や、雄株に雌花がつくことがある。
これは不完全雄花(subandroecious)と分類されている。雄株と雌株は外観は、似ている。

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紅葉の季節だが、思うように行動できない。
慰めではないが、扁壺(陶器)・お盆(木工)を眺めていると・・!
子供の頃にお会いできた、陶工(失礼を顧みず)を思い起こす。
無位無冠の陶芸家「河井寛次郎師」
暮しが仕事 仕事が暮し〜土と炎の詩人〜河井寛次郎師
勝手に心の師とさせて頂いているが、鮮烈に覚えているお姿を。
京都の紅葉もいいが、竹垣が更にいい。
最近、旧任天堂本社が、ホテルになった由。
行きたい、泊まりたい。未公開寺院で座禅を組みたい。
 

「令和伍年(皇紀2683年)11月19日、記」 

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