11月
28日,
2021年
読書会でドラッカーを読み進めながら(Day3)「組織の使命と果たすべき責任」
興味深いスタイルの「読書会」で、P・F・ドラッカー著
「プロフェッショナルの条件」
を読み進めています。
その読書会のスタイルは
「一冊の本を参加者が、順番に輪読しながら読み進めるスタイル」
そう、まるで小学校の国語の授業のようにです。
従って、ゆっくり・じっくり聞いて、深く読む感じで、読書が進む。
この読書会に参加するたびに、ドラッカーがいかに「凄い人」なのかが、心に沁みてきました。
今日から不定期ではありますが、読み進めながら重要な部分を綴って参ります。書かれている内容が相当「深い」ので、行間を理解したい方は是非、書籍を全文で読んで頂きたいです。
この本の凄さは、出版されたのが2000年、従ってドラッカーは、それ以前の1990年代にはこの草稿を練っていたはず。まるで30年後、2020年代の現在が見えていたかのような記述が随所に出てきます。
Part1
第2章「新しい社会の主役は誰か」
【迅速な意思決定必要なもの】
(1)組織は、変化に対応するために高度に分権化する必要がある。なぜならば、意思決定を迅速に行わなければならないからである。
(2)あらゆる組織が、いかにコミュニティに根を下ろし、コミュニティから愛されていようと、人口構造や技術や知識の変化によって成果を上げるための条件が変われば、自らを閉鎖できなければならない。
(3)組織には破壊的な側面がある。コミュニティに根付かなければならないが、コミュニティの一部になり切ることは出来ない。組織自体はコミュニティに埋没することを許されない。組織はコミュニティを超越する。
(4)組織の価値観さえ、組織の機能によって決まる。
(5)組織が最高の仕事をするためには、そこに働く者が、自らの組織が行っていることが社会にとって不可欠の貢献であることを信念としていなければならない。
【組織が果たすべき責任】
(1)組織社会では、組織の社会的責任が問題となる。
(2)組織が業績を上げられないことは、社会的に無責任である。資本のコストに見合うだけの利益を上げられない企業は、社会的に無責任である。社会の資源を浪費しているだけである。
(3)組織は成果を上げなければならない。
(4)組織は、従業員、環境、顧客、その他何者に対してであれ、自らが与える影響について間違いなく責任がある。これが組織の社会的責任の原則である。
【明確な使命が成果を生む】
(1)組織は社会やコミュニティや家族と異なり、目的に従って設計され、規定される。
(2)組織は一つの目的に集中して、初めて大きな成果をあげる。目的の多様化、分散は、企業、労組、学校、病院、教会のいずれを問わず、成果をあげるための能力を破壊する。
(3)明確な使命がなければ、ただちに組織は組織としての価値と信頼を失う。
(4)社会やコミュニティは多元的な存在である。それは一人一人の人間にとっての環境である。これに対し、組織は道具である。
(5)他の道具と同じように組織もまた、専門化することによって目的遂行の能力を高める。しかも組織は限定された知識をもつ専門家によって構成される。従って、組織の使命は明確であることが不可欠である。そして組織の使命は一つでなければならない。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
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