14億円のバーキンを見て、昔大事にしていたおもちゃを思い出した
7月
15日
( 最初はピカピカだった。
棚の上に並べられ、誰かの手に取られる日を待っていた。
けれど
あの子が僕を選んだ瞬間から、僕の世界は変わった。
抱きしめられ、振り回され、時には泥まみれになって、それでも僕はその腕の中が一番好きだった。
体の一部がちぎれても、塗装が剥げても、僕の価値は変わらなかった。
夜寂しくなったときにはそっと寄り添い、泣きやむまで一緒にいた。
言葉なんていらなかった。
ただ、あの子の「安心」の一部になれていた。
やがて棚の奥へ押し込まれ、他のおもちゃと並べられるようになった。
でもね、僕は悲しくない。
だって、僕のボロボロは、愛された証なんだ。あの子の成長のそばにいた時間が、僕を満たしている。
もしもう一度手に取られることがあるなら、僕はまた全力で寄り添うだろう。その瞬間を、ずっと待っている。)
もうどこに行ったかわからないけど、あの頃ボクのそばにいてくれたあのおもちゃは、きっとそんな気持ちでいてくれたんじゃないかなー、と思ったお話。
ありがとうね
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