超絶技巧
3月
9日
一昨日、朝日新聞夕刊の惜別で昨年12月12日に亡くなられた清水三年坂美術館館長の村田理如さんのことが掲載されていた。明治工芸における蒔絵や七宝(いわゆる超絶技巧)などを見直すきっかけを作り、超絶技巧のブームに火をつけたと記載されている。陶磁器のコレクションに関しては錦光山などの京薩摩が多い。陶磁器における超絶技巧の代表はやはり横浜の眞葛香山であるが、19世紀末から20世紀初頭には地方の窯にも優れた作家あるいは窯はたくさんある。当時、明治政府は外貨を稼ぐために、日本の工芸を西洋へ売り込むことに力を注ぎ、国内でも産業博覧会が盛んにおこなわれ、また明治後半には陶磁器業界も西洋の最新技術やデザインを取り入れて工業高校などでそれらを教えて、いろいろな窯が面白い作品を作っていた。
私は基本的にこの19世紀末から20世紀初頭いわゆるアールヌーヴォー期の北欧陶磁器コレクターではあるが、この時期の日本の陶磁器、それも、あまり知られていない窯の面白い作品も探している。もっと明治以降に作られた陶磁器が研究されて、見直されるべきだと思う。と、長々と書いてしまったが、あらためて、お悔やみ申し上げます。
さて、明日からベトナムへ行ってきます。荷造りをしないと..