<クック理事>、<トランプ米大統領>を提訴
8月
27日
米連邦準備制度理事会(FRB)の<クック理事>は26日、<トランプ米大統領>の解任通告に対し、提訴する意向を明らかにしました。法律で独立した地位が保障された(FRB)理事を、大統領が辞めさせようとするのは極めて異例。(FRB)の独立性を揺るがす<クック理事>解任問題は法廷闘争に発展する見通しです。
<トランプ米大統領>は、利下げに慎重な<パウエルFRB議長>を批判し、繰り返し辞任を要求。<クック理事>解任という「非常手段」で、(FRB)への圧力を一段と強めた形です。<クック理事>の提訴意向を受け、(FRB)は声明で「裁判所の決定を順守する」と強調。<トランプ米大統領>も司法判断に従う考えを示しました。
<トランプ米大統領>は25日、<クック理事>が住宅ローンで優遇的な条件を得るために銀行への書類や不動産の記録を偽造したと主張する、自らに近い住宅金融当局トップ連邦住宅金融局(FHFA)のビル・パルト局長による書簡を踏まえ、「解任する十分な理由がある」と断じています。
<クック理事>は7人で構成される(FRB)理事の1人。連邦準備制度12地区の連銀総裁のうち5人(うち1人は常に投票権を持つニューヨーク連銀総裁)と共に連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーとして、金利政策を決定します。
<バイデン前大統領>により2022年に指名され、(FRB)創設から100年余りにわたる歴史の中で初の黒人女性理事となりました。当初の任期は2024年まででしたが、その後<バイデン前大統領>に再任されています。