19日のニューヨーク外国為替市場で円相場は4営業日続伸し、前日比55銭円高・ドル安の「1ドル=151円45〜55銭」で取引を終えています。円の高値は「1ドル=151円25銭」、安値は「1ドル=151円90銭」でした。
ロシアのウクライナ侵略を巡る停戦交渉の不透明感が意識され、低リスク通貨とされる円に買いが入りやすくなり、米長期金利が低下したことも、日米金利差の縮小観測から円買い・ドル売りにつながりました。
ロシアは停戦協議でウクライナの早期の大統領選実施を促し、<トランプ米大統領>も同調したと報道されています。18日に開かれました米国とロシアの両政府の高官による停戦交渉の初会合では、ウクライナや欧州側からの参加者はいませんでした。市場では、交渉の先行き不透明感が意識され、リスクオフの展開となりました。
米長期金利が低下したことも円相場を支えています。19日発表の1月の米住宅着工件数は市場予想よりも前月から減りました。米連邦準備理事会(FRB)が公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(1月開催分)ではインフレの上振れリスクが指摘され、大半の参加者が追加の政策調整には慎重なアプローチが適切とみていました。
一方、米連邦政府の債務が法定上限に近づくなか、バランスシートの縮小は、一時停止、または減速の検討が適切かもしれないとみられ、債券に買いが入っています。