1日の米株式市場でダウ工業株30種平均株価は一進一退で始まりました。米株式相場が最高値圏にあるなか、主力株の一角に持ち高調整の売りが出ています。半面、米経済の軟着陸(ソフトランディング)や米企業の業績改善に対する期待が根強く、ダウ平均は小幅に上昇する場面がありました。
前日のニューヨーク市場において、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が約2年3カ月ぶりに最高値を更新しています。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数とダウ平均株価も最高値圏にあります。新規の取引材料が見当たらないなか、持ち高調整売りが先行しています。
ダウ平均は小幅に上昇する場面があり、前日発表の1月の米個人消費支出(PCE)物価指数の伸び率が市場予想から上振れしませんでした。過度のインフレ懸念の緩和が株式相場を支えています。
ダウ平均株価の構成銘柄ではありませんが、4000億円の赤字を発表した地銀の
「ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)」が前日に比べ、一時(30%)下げています。前日に最高経営責任者(CEO)の交代を発表。米証券取引委員会(SEC)への提出資料で社内のローン審査について「内部統制の重大な脆弱性を特定した」と指摘し、経営先行きへの不安につながっています。
ダウ平均株価は、前日比90ドル99セント(0.23%)高の3万9087ドル38セントで終えています。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は、前日比183.02ポイント(1.14%)高の1万6274.94で、連日で過去最高値を更新しています。
S&P500種株価指数は、前日比40.81ポイント (0.80%)高の5137.08で、連日で過去最高値を更新しています。