神戸ご当地(1441)開館「ひょうごはじまり館」
11月
22日
神戸市兵庫区沿岸は平安時代には大輪田泊と呼ばれ、外国と都を結ぶ瀬戸内海の交通の要衝となっています。<平清盛>の大改修を経てターミナル港として栄え、鎌倉時代には兵庫津の名称で知られるようになりました。日米修好通商条約によって国際貿易港で発展し、新暦で1868年7月12日には摂津や播磨などを束ねる県が置かれ、兵庫県が誕生しています。
幅13メートル、高さ3メートルの「兵庫ダイナミックシアター」は、兵庫県が成立する歴史ドラマを歌って踊るミュージカルにアレンジしたショートムービーが上映されます。江戸時代に大型のいけすが設けられ、にぎわった「兵庫の生洲」をプロジェクションマッピングで再現。当時の活気を味わえ、魚取りの疑似体験もできる。ほかに、人工知能(AI)技術で着色した県内各地の古い写真に写り込め、タイムスリップもできます。
開館後は、博物館自体を舞台に見立てる「ユニークベニュー」の手法を取り入れ、多彩な行事が企画されています。11月27日には、同市兵庫区出身の美術家<やなぎみわ>さん演出の「はじまりライブ」を開催。兵庫津にゆかりのある「踊り念仏」をテーマに音楽演奏やダンス、トークセッションなどのプログラムが組まれています。12月18日の開館記念フォーラムでは、淡路人形浄瑠璃のプロ団体「淡路人形座」による「戎舞」が披露され、来年1月7日にはチェンバロの特別演奏会が予定されています。