ポスター(178)『最後の決斗裁判』<リドリー・スコット>監督
10月
2日
本作は、14世期フランスで実際に執行され、今なお歴史家たちの間で物議を醸す〈決闘裁判〉を<黒澤明>の『羅生門』」のような3幕構成で、暴行を告発する被害者「マルグリット」、彼女の夫「ジャン・ド・カルージュ」、「ジャン」の旧友で無実を訴える容疑者「ジャック・ル・グリ」という3人の視点から描いています。
<ジョディ・カマー>が「マルグリット」、<マット・デイモン>が「ジャン・ド・カルージュ」、<アダム・ドライバー>が「ジャック・ル・グリ」を演じ、<ベン・アフレック>が裁判の行く末を見守る「ピエール伯」に扮しています。
ポスタービジュアルは、毅然とした立ち姿が印象的な「マルグリット」を中心に、暗雲立ち込める背景が決闘裁判の行く末を案じさせる仕上がりとなっています。
<ジョディ・カマー>はドラマ『キリング・イヴ/Killing Eve』で第71回エミー賞主演女優賞(ドラマ部門)などを受賞し、『フリー・ガイ』(2021年・監督:ショーン・レビ)のヒロイン「ミリー・ラスク」役でさらに存在感を示しています。本作で演じた「マルグリット」は、夫の旧友に乱暴されたと訴えますが、真実の行方は夫と被告による生死を懸けた〈決闘裁判〉に委ねられ、夫が負ければ自分も偽証の罪で火あぶりの刑を受けるという役柄です。
史実では男性側の視点でしか記録や資料が残されておらず、脚本を手がけた<マット・デイモン>と<ベン・アフレック>は女性の脚本家も必要だと考え、『ある女流作家の罪と罰』(2018年・監督:マリエル・ヘラー・日本未公開)の<ニコール・ホロフセナー>をチームに加えています