神戸残像(103)「三宮オーパ」
12月
23日
オーパとともに三宮ターミナルビルに出店する 「三宮ターミナルホテル」 も閉館を決めており、同ビルは2017年度末までに閉鎖、その後は解体されることとなります。
三宮オーパは1981年に「プランタン三宮」として開店。当時、ダイエーは三宮センター街に「ダイエー村」と呼ばれる専門店街を形成しており、プランタン神戸はこの中核店舗でした。
しかし、1995年1月に発生した阪神・淡路大震災によりダイエー村が被災して営業不能になると、ダイエー村が担っていた専門店などを引き継ぐため、同年にプランタン神戸を百貨店からファッションビル「三宮オーパ」に、プランタン神戸Part2を百貨店から総合スーパー「ダイエー」に業態転換しました。その後、ダイエー神戸三宮店は2017年2月に高層階をオーパに転換しています。
ダイエー系ファッションビルとして知られる「オーパ」(OPA)は、もともと「新神戸オリエンタルパークアベニュー」の略であり、神戸は同社の創業の地でした。
現在、三宮ターミナルビル(11階建て)のうち、オーパが出店するのは地下2階~地上3階で、売場面積は4,170㎡。テナント数は約60店です。
JR西日本は三宮ターミナルビルを新たなビルへと建替えるために解体すことを発表していますが、オーパはサンシティ(ダイエー)内に新規出店したこともあり、建替え後のビルには再出店しない方針を示しています。
JR西日本グループでは大阪駅ビル「LUCUA」(ルクア)の成功以降、関西地区での駅ビル事業の拡充や高架下商店街の管理強化を進めており、三宮ターミナルビルも建替え後はJR西日本の自社主導型商業施設となる可能性が高いとおもえます。
一方で、「三宮OPA2」 が入居するサンシティビル(ダイエー神戸三宮店)も、神戸市主導による再開発で閉館することが決定しており、OPAが従来通り営業を継続できる施設は現在同社が経営する「三宮VIVRE」1施設のみとなるが、三宮VIVREも築49年と老朽化が深刻であり、今後もOPAが創業の地である神戸での店舗を維持できるのかは不透明です。