《雅羅・/・襍〝備忘録 '24-15〟❖ ’24-185 ❖》

ノジトラノオ(野路虎の尾) サクラソウ科(Primulaceae) 
 学名:Lysimachia barystachys Bunge
ノジトラノオ(野路虎の尾)の蕾。
ノジトラノオ(野路虎の尾)〝7月草花Ⅱ〟
葉が極めて細く茎にやや褐色を帯びた毛が見られる。
花は正にサクラソウ科の花。一つの小花の並びが美しい。
穂の先端が尖らずに太く平たく切れている。
穂の先端に線形の苞葉が密集しているのも面白い。
(以上の画像すべて借り物)

*     *     *

茎や葉に微細な褐色の毛が見られるが、毛は短く、花序がほぼ直立する多年草。
茎高30~100㎝、匍匐する根茎をもつ。上部で分枝し多細胞の絡んだ毛が密生する。
葉は互生又は類対生、ほぼ無柄、長楕円状披針形~倒披針形~線形。
長さ4~10㎝×幅0.6~2.2㎝、下面は上面より毛が多く、
基部は幅が漸尖し、先は鈍形~鋭形。
総状花序は長さ4~6㎝、花が多数つき、果時には30㎝以下に長くなる。
苞は線状錐形、縁がある。花柄は長さ4~6㎜、普通、苞よりわずかに短い。
花はしばしば、扁側する。咢片は長楕円形、長さ3~4㎜、縁は膜質、先は円形。
花冠は白色、花冠筒部は長さ約2㎜、花冠裂片は長楕円状へら形、長さ5~8㎜×幅約2㎜、
しばしば、暗紫色の腺の線条があり、先は鈍形~わずかに凹形。
雄蕊は突き出ない。花糸は花冠筒部につき、分離した部分は長さ約3㎜、腺のある微軟毛がある。
葯は楕円形、背着、長さ約1㎜。子房は無毛。花柱は長さ3~3.5㎜。
蒴果は類球形、直径2.5~4㎜。花期は5~8月。 
* ヌマトラノオは全体に無毛、葉幅が狭く、花序が直立する。
* オカトラノオは茎に短毛がまばらにあり、葉幅が広く、
幅2 ~5 ㎝、蒴果が直径約2.5㎜の球形。
花が虎の尾に似る オカトラノオ  とそっくりだが、葉が狭く、茎に毛が生える。
 イヌヌマトラノオ  と同じく、湿地や湿った場所に生える。
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図鑑等の解説書には、以上のような説明書きがある。
又、神奈川県植物誌、2018年版には下記の説明文がある。
(8)ノジトラノオ Lysimachia barystachys Bunge
多年草.高さ 70~100cm.茎の下部は淡緑色.葉は縁および両面に毛がある.
葉腋に 1~2 枚の小型の葉をつける
ことが多いなど茎の単位長当たりの葉数がオカトラノオより多い.
葉腋周辺は淡緑色.花期は 6~7 月.茎頂に長さ10~30cm の総状花序をつける.
花冠は径 8~10mm.蒴果は球形,径約 2mm.
本州(関東地方以西),九州;朝鮮,中国などに分布.やや湿った草原に生える.
県内では相槙原台地の相模原市や大和市などの標本があるが,
2011 年以降では,相模原市の相模川左岸土手で採集された標本しかなく,
生育地は著しく減少していると思われる.
なお,『神植目 33』には横浜,川崎の北部や高座の記録がある.
『神 RDB06』では絶滅危惧ⅠA 類とされ,『国 RDB15』では絶滅危惧Ⅱ類とされた.

《 〝泉の森で見られた野草・ノジトラノオ〟7月草花Ⅱ 》
かつてこの時期に見れた(記録メモより)〝野路虎の尾〟。
現泉の森の北東側は丘状の斜面であったようだ。
宅地開発で今は住宅地になっており森との境は、様変わりしている。
かつて存在していた野草が、再度顔を見せるかもしれない。
自然淘汰、消滅しても仕方ないが森の縁で見られるのでは、と散歩する。
忘れないように来年に期待し備忘録として、とどめおく。

「令和陸年(皇紀2684年)7月3日、記」
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