“復活??した花!!”《襍感・/・点描‘18-29》

クマガイソウ(熊谷草) ラン科... クマガイソウ(熊谷草) ラン科(Orchidaceae)
学名:Cypripedium japonicum Thunb. ex Murray
英名:Japanese lady's slipper
別名:ホロカケソウ(母衣掛け草)

《時節感慨・・呟記・・》
クマガイソウ(熊谷草)、別名:ホロカケソウ(母衣掛け草);
山地の林下やたけやぶなどに生える独特の存在感を示す多年草。
扇のような形で細かいひだ折のある2枚の葉の間から1本の花茎を出す。
その先端につく花は、大きな袋状の弁を持つ。
花弁は3枚で2枚は左右に平開。中央の1個の袋状の弁は唇弁と呼ばれる。
その表面は淡白色地で紅紫色の網状の脈が浮き出し、
中央部はまるで昆虫を招くかのように開口している。
園芸業者等の乱獲により今や絶滅危惧?類 (VU)に指定されるに至ってしまった。
英名:Japanese lady's slipperとは、楽しい花名だ。
この花には、思い入れがある。以下「」内は、ブログル2014-05-10に記したもの。
「ずいぶんと昔、宮ヶ瀬湖が建設開始された頃、
幸運にも自生の熊谷草を移植出来る機会を持った。
建設する人造湖の湖底になってしまう群落地。
関係官庁に許可をもらい、土壌と共に持ち帰った。
当時、僕は、異国と往復してたことから・・・親に託した。
数年後、狭い庭に沢山増えていき、友達に株分けしたと聞いていた。あれから数十年も立つ。
母が他界した時、親しい古い同好の士にさし上げて、今やわが家には残っていない。」

その折、株分けしたものが、両親の花仲間邸に健気に咲いている事を知った。
偶然にも我が知古の植物愛好家の仲間宅・屋敷の裏山に増え続けていた!!
その熊谷草、ルーツは丹沢山地・煤ヶ谷(すすがや)である。宮ヶ瀬湖の水没地。

源平合戦の勇者、熊谷次郎直実が背負った母衣(ほろ)が袋状の唇弁に似ているのが名の由来。
同属仲間のアツモリソウは、平家方の平敦盛にちなむ。大群落、整然とする姿は、圧巻である。
花は、何故か同じ方向を向いている、不思議だ??「らん」の中では最も大きな花を咲かせる。

*   *   *   *   *

我が家系は、鎌倉時代に遡ると!?!源氏系だ。
自生の熊谷草を役所の許可を得て採取に出かけられたのも縁だと思っていた。
相性が良かったのか、両親(現住所)家の庭にしっかりと根付き増えていった。
母他界で弔問にたずね来て下さった方が、関心を持たれ持ち帰られた。
数十株も咲いていただろうか、お仲間に順次、差し上げたら茎は無くなってしまった。
気楽に根は残っていると、思っていたが翌年以来、茎を見せなくなってしまった。
不思議な事にその脇の角地から数年前にサガミジョウロホトトギスが3年間茎を見せた。
が、其れも今や姿を見せない。そんな全く手入れをしていない場所に突然、熊谷草が!?!
茎を出した、気づいたのは5月5日。
数年前、我が家から10数キロ離れた里山やお寺の境内で見たことがあったが、
我が家に再び茎を見せてくれるとは、思いもしなかったことである。
元元は、水没する場所から引っ越して来訪した野草。生なく滅なしって思っていたのだが、
再度、顔を見せてくれた。今年は、何か良いことが起こりそうって、期待してる。




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