山田太一脚本、アンドリュー・ヘイ監督、映画「異人たち」(本編105分)を鑑賞。
イギリスで制作された異人たちはどのように作られるのか
という事が興味があった。
1988年に公開された映画「異人たちとの夏」(本編108分)
山田太一脚本、大林宣彦監督、との比較もしたかった。
脚本が同じ山田太一さんで、36年間の隔たりでどのような表現、
人間関係を描くのかが楽しみだった。
①大林宣彦作品
②アンドリュー・ヘイ作品
とすると、
主人公の生い立ち、これは日本人(英雄)かイギリス人(アダム)かの違いだけで、
年齢、性別は同じ。①②とも12歳で両親を交通事故で亡くしている。
※主人公のアダムは男性
成人前、①は親戚を2個所以上で世話になる、②は母方の祖母で1箇所で世話になる。
現在、40歳でマンション暮らしは、①②とも同じ。
職業、シナリオライター①②とも同じ。
マンションには、主人公と隣人1人の2名しか住んでいないのも①②とも同じ。
隣人とのソフトな濡れ場は①②どちらもある。(そのためR15指定)
この後、
a)どのようにして両親との再会を果たすのか?
b)隣人との接触はどうなるのか?
c)両親との分かれる話はどう切り出すのか?
d)両親との別れはどのようにされるのか?
e)隣人との別れはどうなるのか?
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以下、内容に触れます
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a)
①演劇場で父親を見つける
②公園の様なところを眺めていると、父親らしき人が手招きするのでついて行く
b)
隣人が開けたお酒(①ワイン、②ウイスキー)を持って主人公の部屋へ訪れる
※隣人は①女性、②男性。
c)
①隣人からもう会いに行くなと言われる
②両親からもう来てはいけないと言われる
d)
①すき焼き屋ですき焼きを注文するが、両親は食べずにお別れする
②レストランでファミリーセットを注文するが、両親は食べずにお別れする
e)
①制作会社の仲の良い担当に隣人との別れを決行してもらう
②別れず、一緒に眠る
Pet Shop Boys - Always On My Mind on Top Of The Pops 10/12/1987
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感想
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死後の世界、幽霊の扱いは、宗教観が影響するのか、
日本人監督が制作した映画がしっくり来ます。
また時代の影響もあり、令和の現在は同性愛はオープンな設定にあるけれど、
自分のような昭和の人間には受け入れがたい感じがした。
ストーリーは原作が同じなので隣人が男女違う、両親が子を思う気持ちが違う、は
あるにせよ、マイルストーンを幾つか置いていくと①②両者横道にずれつつも同じになる。
5段階評価した場合個人判定は以下のとおり。
①★★★★☆ (星4.5)
②★★★☆☆ (星3.0)
①の場合、両親の言葉つかい、子への思いやり、温かみ、これらが素晴らしいため、
②との比較はどうしても差がついてしまった。
映画音楽にはペット・ショップ・ボーイズ「Always On My Mind」が使われており、
どちからはわからないものの、同性愛者とカミングアウトしているが、
だからと言って音楽性はとても良いことには変わりはない。