11月
27日,
2021年
読書会でドラッカーを読み進めながら(Day2)「知識社会における組織の創造的破壊」
興味深いスタイルの「読書会」で、P・F・ドラッカー著
「プロフェッショナルの条件」
を読み進めています。
その読書会のスタイルは
「一冊の本を参加者が、順番に輪読しながら読み進めるスタイル」
そう、まるで小学校の国語の授業のようにです。
従って、ゆっくり・じっくり聞いて、深く読む感じで、読書が進む。
この読書会に参加するたびに、ドラッカーがいかに「凄い人」なのかが、心に沁みてきました。
今日から不定期ではありますが、読み進めながら重要な部分を綴って参ります。書かれている内容が相当「深い」ので、行間を理解したい方は是非、書籍を全文で読んで頂きたいです。
この本の凄さは、出版されたのが2000年、従ってドラッカーは、それ以前の1990年代にはこの草稿を練っていたはず。まるで30年後、2020年代の現在が見えていたかのような記述が随所に出てきます。
Part1
第2章「新しい社会の主役は誰か」
【組織社会が直面する問題】
(1)知識社会では、専門知識が、一人一人の人間の、そして社会活動の中心的な資源となる。
(2)個々の専門知識はそれだけでは何も生まれない。他の専門知識と結合して、初めて生産的な存在となる。知識社会が組織社会となるのはそのためである。
(3)われわれは、組織社会がいかなる緊張と課題に直面するかをすでに知っている。
(4)安定を求めるコミュニティと変化を求める組織の間の緊張であり、個人と組織の間の緊張である。
(5)あるいは、自律を求める組織のニーズと共同の利益を求める社会のニーズとの間の緊張である。
【組織は創造的破壊のためにある】
(1)社会、コミュニティ、家族はいずれも安定要因である。(中略)これに対して、組織は不安定要因である。組織はイノベーションをもたらすべく組織される。
(2)イノベーションとは、オーストリア生まれのアメリカの経済学者ジョゼフ・シュンペーターが言ったように創造的破壊である。
(3)組織は、製品、サービス、プロセス、技能、人間関係、社会関係、さらには組織自らについてさえ、確立されたもの、習慣化されたもの、馴染みのもの、心地よいものを体系的に廃棄する仕組みをもたなければならない。要するに組織は、絶えざる変化を求めて組織されなければならない。
(4)新しい組織社会では、知識を有するあらゆる者が、4、5年おきに新しい知識を強いれなければならない。
(5)新しい知識を生み、古い知識を陳腐化させるものは、科学や技術とは限らない。社会的イノベーションも同じように重要な役割を果たす。
(6)知識社会が、知識労働者に対し、体系的な学習を一生のプロセスにすることを要求する。
【変化のための仕組みをもつ】
(1)あらゆる組織が、変化のためのマネジメントを自らの構造に組み込むことを要求する。これはあらゆる組織が、自ら行っていることの全てを体系的に廃棄できなければならないことを意味する。
(2)数年ごとに、あらゆるプロセス、製品、手続き、方針について、「もしこれを行っていなかったとして、今分かっていることを全て知りつつ、なおかつ、、これを始めるか」を問わなければならない。
(3)組織は新しいものの創造に専念しなければならない。
(4)具体的には、あらゆる組織が三つの体系的な活動に取り組む必要がある。
①組織は、その行う全てについて、絶えざる改善、日本で言うカイゼンを行う必要がある。改善の目的は、製品やサービスを改良し、2、3年後には全く新しい製品やサービスにしてしまうこと。
②知識の開発、即ちすでに成功しているものについて、さらに新しい応用法を開発する必要がある。
③組織は、イノベーションの方法を学ぶ必要がある。さらに、イノベーションは体系的なプロセスとして組織化することが出来るし、まさにそのように組織化しなければならない。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
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