10月
3日,
2021年
「週イチ・30分の習慣でよみがえる職場」を読み進めながら(Final, Day10)「『マネハプ』まとめ」
先日に引き続き
「週イチ・30分の習慣でよみがえる職場」
を読み進めて行きます。そして今日は最終日。
これまで沢山のキーポイントを綴ってきましたが、最後にその中でも最も重要なエッセンスをお伝えします。
章立て
1.「マネハプ」とは?
2.話し手がすること
3.聴き手がすること
4.環境創り
5.得られること
1.「マネハプ」とは?
(1)少人数のグループで「内省と対話」を、週一回など定期的に行う。これにより、何をすべきかが見えてきて、周囲の人たちと協力して業務を進めるようになっていく。
(2)全体の流れは、「経験→内省→対話→気付き→行動」というサイクルを回していく。
2.話し手がすること:内省と語り
(1)「内省」とは、遭遇した「出来事(経験)」の意味を立ち止まって考え、そこにある新たな意味に気付くこと。この内省によって、自分のお思い込み・固定観念に気付く。この気付きが行動変容を促す。
内省のステップは以下の通り。
①ステップ1:経験そのものを俯瞰する
②ステップ2:出来事、場面を抽出する
③ステップ3:事実と感情を分ける
④ステップ4:「今、振り返ってみて、思うこと」を書き留めてみる
(2)「語り」は、モヤモヤ・イライラした時に、一人で無理に解決しようとせず、その状態を誰かに話してみること。
①内省は一人でも出来るが、誰かに話してみることで、自分の固定観念に気付いたり、自分を見つめ直すきっかけに繋がる。
②話をして自分の悩みに共感してもらうことで、今の自分に自信が持てるようになる効果もある。抱えている悩みは自分だけのもではないし、ましてや自分の能力の無さが原因ではないと気付くことが出来る。
(3)話し手の注意点
①場面を特定した上で、内省する
②事実と感情を分ける
③今、振り返って思うことを語る
3.聴き手がすること:「傾聴」と「フィードバック・質問」
(1)傾聴
①心と身体を開いて受け入れる。
②話し手の話す内容を評価せず、そのまま受け止める。(受け入れる必要は無い)
③話し手の感情に注目する。
④話し手の内面に目を向ける。目に見える言葉や感情だけでなく、話し手の内面を見ようとする。
⑤聴き手は、「共感すれども迎合せず」の存在。
(2)フィードバック・質問
①どう問いかけたら良いかを考える前に、聴き手は、まずは話し手の話をしっかりと受け止めた上で、「感じたことを素直に伝える」ことが大切。これが「フィードバック」である。
②フィードバックは、他の人に鏡になってもらって、自分がどのようにその人に映っているのかを教えてもらうこと。
③マネージャーは問題解決や成果の確認に焦点を当てた質問をしがちである。しかし「マネハプ」は自分の行動を「内省」することが目的。
④聴き手からは、以下のような問いかけが有効である。
「その時、どんな風に感じましたか?」
「具体的に、どう対応したのですか?」
「どうして、そういう対処をすることにしたのですか?」
「自分だったら、こう対応したかな?」
4.環境創り
(1)最初の「仲間づくり」のこつ
①とにかく誰か、話を聞いてくれる人を探す。必ず周囲には居るはず。社内で同じ職位の人が話しやすいと考えられる。
②自分を語る。具体的にリアルな場面を語りつつ、自分の心情を吐露するように話す。
③自己開示の不安を克服する。まずは小さく、信頼できそうな他人ひとりに向けて、本音を語ってみる。
(2)誰と「マネハプ」対話をするのか?
①対話の場が成功するには、参加者がお互いの悩みを共有すること。そして、その場が安心安全な場で、何でも言い合えるフラットな関係を創ること。
そのためには、管理職であれば同じ職位・階層の人、例えば課長さんなら、課長さん同士が望ましい。
②同じ職位・階層の人で、異なる部門の人たちが集まると、多様な見方を促進することが可能となる。
(3)どんな風に仲間を集めるか?
①あまり理屈を事前に説明は避けて、「やってみよう」「やれば分かるから」という感じで始める。
なぜなら言葉だけで直ぐには分かってもらえない。体感してもらうことが早道。
②最初に話す人は重要。お手本やモデルになる可能性がある。
5.得られること
(1)「こういう場が今まで無かったが、自分には必要!」という期待感。
(2)「みんな同じような悩みを持っていることに驚いた!」という発見。
(3)小さなサイクルを回し続けること。これにより「内省」と仲間との「対話」を通じて気付いた自分の姿や、仲間から促される行動などを職場で実行へ移してみることで、見えることがある。
ここまで私も読み進めてみて、本当に効果が出そうなプログラムだと感じました。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村義雄