おたすけおじさんのQ&Aコーナーとルー・タバキンクリニックのさわりだけ
▲ ルー・タバキンさんのサインです。 ▲
今日は、ご質問の回答とクリニックのさわりだけですがお話をしたいと思います。
おたすけおじさんの Q&Aコーナー と ルー・タバキンクリニックのさわりだけ
こんにちは サックス奏者の皆様
昨日は、アンブシュアや関係あるお話をしました。
どのアンブシュアが良い、というものではありませんが、後でアンブシュアを変えるのは、とても大変なことなので、先生に相談したりして決めてくださいね。
では、Q&Aコーナーの始まりです。
最初の質問者は、サックスを初めたばかりの、女性クラッシックサックスプレーヤーです。
Q1 : サックスを吹いていると、親指が痛い!
練習の後、サイドキーの下の黒いところに当てている、左親指の腹がとても痛くなります。
力が入りすぎているのでしょうか? あと、右手の親指も痛いです。これは楽器を支えるためなので仕方ないですか?
という質問です。
経験ありますね〜 始めたばかりの頃は、練習終わったあと、右手親指が痛かったり、半音スケールやってるだけで、指がつりそうになったりしました。
譜面を見ると、手の代わりに自動運指ロボットがキーを押してほしかったです。(そんなロボットないですが)
では、参考になることを祈って、回答です。
A : 原因は、まだ指がキーを動かすことに慣れていないため、指がこわばって強くサックス
を握ってしまうことが考えられます。
それと、サックスの持ち方が悪くて、右手の親指でサックスを支えようとしていることも考えられますね。
サックスは、早いパッセージを行うためにも、指が自由に動くように構えてくださいね。
チェックポイントです。
1.指の位置は?
右手親指です。
親指をあてるところを 【サムフック】 といいます。
手の大きさにも関係してきますが、サックスを持ったときに違和感がなくて、親指以外の指が、キーを押しやすい場所にあって、親指がサムフックにあればOKです。
あまり、指先にならないほうがよいと思いますが・・・
私は、親指の関節が、サムフックの真ん中あたりになっています。
一番高いHi−E(ミ)のサイドキーを押すときには、この親指の関節を支点にして、手を回しています。
親指の位置が決まったら、はじめは、サムフックを持ち上げたり、前に押し出すようにするのは、やめましょう。
まず、右手親指以外のキーを押す指が、自由に動くようにしてください。
サックスに慣れてきてからは、サムフックにあてた親指を使う必要が出てきますが、はじめは楽器の位置合わせ程度で十分です。
左手親指です。
親指をあてるところを 【サムレスト】 といいます。 指を休める意味なのかは、よく知りませんが・・・ 休むように楽にしておかないといけない場所ですね。
左手親指は、オクターブキーの上に指先を置いて、いつでもオクターブキーが押せるように、スタンバイしている状態です。
第1関節から上を、下にさげる動作だけでオクターブキーを押します。
よく、親指の支点となっているポジションを変えている方を見ますが、早いパッセージができなくなりますので、やめた方がいいですね。
これも、指が痛くなる原因かもしれません。
左手親指は、『添えるだけ』 と思って、サックスを押し出した
り
しないように、最初は意識して練習してくださいね。
2.サックスの位置は?
詳細は9月5日のブログに書きましたので参照してください。
復習の意味でポイントだけあげますね。
・ 構えたときは、サックスを体につけて、指に負担がかからなくて、楽に動くようにしましょう。
・ 格好良くサックスを前に出したり、振ったりするのは、もう少ししてからにしまし ょうね。
3.力を込めてサックスを握ってないかな?
はじめは、強く握ってしまうのもよく分かるのですが、トーンホール(サックスの穴)を押さえる、キーの下についている【タンポ】は、皮でできているので、寿命が縮まりますので強く握らないようにしてくださいね。 サイドキーなども強く押したりすると、曲がってしまいます。
では、確認してみましょう
サックスを構えたときに、すでに左手親指に力が入っていたり、首にもストレスを感 じますか?
左手を離したときに、サックスがふらつきませんか?
力が入っているのを感じたり、サックスがふらつくようなら、構え方をもう一度見直しましょう。
では、次のことをやってみましょう
1.マウスピースをくわえない状態で、サックスをストラップにかけて、指をパラパラ動かしてみましょう。
動かせればOKです。 力はいらないでしょ
2.次にマウスピースをくわえて、パラパラと動かしてみましょう
くわえていないときと同じように、動けばOKです。
このように楽に動くのがよいですね。
動かないときは、どこかに負担がかかっていますので、姿勢などを見直しましょう。
3.指に力を入れないように意識して、音階練習や譜面をゆっくりなテンポから始めましょう
次に、サックスの仕組みを理解しておきましょう
サックスは、キーを指で押して、キーについているタンポで、トーンホールをふさぎ
ます。
強い力を入れなくても、正常に調整されていれば、音は変わりますので、このメカニ
ズムを目で見て、理解しておくのもよいかもしれません。
理解しておくと、力を入れなくても大丈夫ということが、頭にインプットされます。
4.体に力が入っていませんか?
指に力が入っているのが分かりやすいのは、肩です。
肩に力が入って、ロボットのような肩になってる人がいますが、肩は楽にしてあげ ましょう。
練習の合間に、肩を回してあげるといいですね。
次に、指先が白くなっていないかチェックしてください。
友達に見てもらうとすぐに分かると思います。
白くなっているようなら、指に力が入っています。
サックスを吹くのに最も重要で、必要なのものは、息を出すための力だけです。
それ以外は、リラックスしましょう。
あっ アンブシュアに必要な部分は、別ですよ。
5.慣れることです (安易な答えのようですが、時間がたつと分かります)
譜面を見ながらやると、最初は運指が気になって、頭と指が連動しないので、どう しても力が入りがちです。
これは、スケールをやったり、知っている曲を演奏しながら、頭と指が自然に同期するまで練習するしかありません。
口笛を吹くようにサックスもできるようになると良いですね。
6.痛くなったら休む
無理に長時間吹かないでください。
指や口が痛くなったら、休んで譜面を読んだりするのも練習のうちですよ。
体育会系の練習のようにやるのは賛成できません。
私の高校時代は、机の上に正座してロングトーンを延々やらされて、途中でやめるとドラムのバチが飛んでくるような、体育会系の練習でしたが、得るものは一つもなかったですね。
アンブシュアがボロボロになるだけでした。
長時間吹いていると、口から息が出ないで、鼻から息が漏れてきたことが何度かありました。
これは、体が悲鳴を上げている証拠ですから、この現象が出たら、絶対に休んでくださいね。
● 昨日、石森管楽器が主催した ルー・タバキンのクリニック に行ってきました!
ソプラノの選定があったので、早めに行ったところ、入り口にタバキンさんがいたので、思わず紹介してもらって、握手とサインをもらってしまいました。 (おたすけおじさんは、かなりミーハーです。)
20年以上前に、タバキンさんのクリニックを受けているので、これで2回目となります。 ライブとQ&A方式のクリニックで、2時間くらいだったでしょうか
とても素晴らしい、演奏とサックスサウンド、クリニックでした。 終わった後も、会場で12時半までお酒を飲んだり、リコーの人や司会通訳をした、TOPジャズプレーヤーの三木俊雄さんや現、石森社長(小さい頃は兄弟ともスケボーで遊んでいたんですよ)などと話したり、個人クリニックを受けてきましたよ。 感激です! マウスピースは持っていったので、友達の女性プロテナープレーヤーに楽器(コーンのビンテージテナー)を借りて、タバキンさんの前で、お酒の力で吹きましたが、とても大きくて良い音だと褒められてしまいました。 もっと喉を広げた方がよいというのと、小さい音を吹くときもウォームトーンでお腹から出した方がよいと指摘されましたが。 そんなことでしたので、終電は途中までしかないし、帰宅したのは3時近かったです。 ブログの更新が夜になってしまいました。
タバキンさんの吹いているのを見て、ビックリしたことがあります。
なんと、タバキンさんはストラップをつけずに、楽器を楽々吹きまくっているんですね。
楽器を落とさないように、気をつけてやってみてください。
左手を添えて、右手とマウスピースをくわえた口だけで持ってみてください。
右手親指以外を、ゆっくり離していってください。
最後に支えるのは、右手親指+口 だけです。
左手で支えていたら、中音C#(ドの#)ができないですよね。
今日のお話では、右手親指は位置合わせ程度 と言いましたが、サックスマスターになると、親指と口だけでバランスとって、楽器を吹きこなせちゃうんですね。
指を楽に動かすには、全く握らなくてもよいと言うことが、分かって頂けたと思います。
* くれぐれも落とさないように!
今日のお話は、これでおしまいです。
おたすけおじさんの Q&Aコーナー と ルー・タバキンクリニックのさわりだけ のお話 でした。
明日は、Q&AコーナーPART2です。
ご注意 : ここでお話しすることは、私のジャズサックス人生での経験上のことですので、全てが正しいとは限りません。
いろいろなやり方・奏法・考え方がありますので、参考程度に読んでください。
とは言っても、経験上で間違ったことを書くつもりはありませんのでご安心を
皆様からのご意見も取り入れて、私も勉強していきたいと思いますので、温かく見守っていただければ幸いです。
* サックスを習っている方は、講師・先生の教えを優先してくださいね。
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