復刻版 ビックバンドのお話その9
12月
13日
写真はその煉瓦造りの建物ですが、昔は丸の内が一丁倫敦と呼ばれた赤煉瓦街だったそうです。
横浜みなとみらいにも赤レンガ倉庫がありますが、ここは保税倉庫のために作られ、2号館は1911年(明治44年、1号館は1913年(大正2年))に作られていますので、この時代は煉瓦造りが最先端だったのかも知れません。
赤煉瓦は暖かみがあって、煉瓦の汚れにも歴史が感じられていいですね。
12月は何かとバタバタしていて落ち着かないですが、夜景でもゆっくり見て落ち着きたいものです。
残念ながらこの写真は10月のはじめに撮影したものでした。
では、サックスの話しに戻りましょう。
復刻版 ビックバンドのお話その9です。
これは2004年11月7日のブログを見直したものです。
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前回は、3rdアルトサックスのお話をいたしましたがいかがでしたでしょうか?
3rdアルトは、サックスのサウンドカラーを決めるためにとても大切な役割を担っているんですね。
では、今日はサックスセクションの4thテナーサックスについてお話いたします。
● ビックバンドの秘密? リード以外のサックスの役割とサウンドの作り方は?
リードアルトに対しては、絶対服従! とお話しましたが、そのとおりなんですね。
大切なことなので、前回と同じことをもう一度お話します。
吹き方(アーティキュレーション)や音程、ダイナミックレンジ、音の切り方など、全てリードアルトに合わせます。
ハーモニーの時も、リードアルトに対して音量・音色・ハーモニーの音程を合わせて、気持ちのよいサックスサウンドを奏でましょう。
4thテナーサックスの役割
音の厚みを増すために必要な音を出しているのが、この4thテナーです。
アドリブは多くありませんが、2ndテナーとのアドリブバトルはビックバンドの醍醐味でもありますから、アドリブもしっかり練習することが必要です。
このパートは、3rdアルトほどではありませんが、一人で練習してもメロディーが分かりずらい音を吹いています。
ムーンライトセレナーデに代表されるグレンミラーサウンドでは、クラリネットとオクターブユニゾンで吹いているのは、この4thテナーです。 このような曲のときはやりやすいですね。
2ndテナーよりも低い音を吹くことが多いので、全体的に低音が多いのもこのパートの特徴です。
サウンドの底辺を支えることからも、バランス的には、少し大きな音で吹かないとサウンドがやせてしまいます。
ピラミッド(三角形)を思い浮かべていただければ分かりますが、低い音ほど大きな音で吹かないとサウンドに厚みが出ないんですね。
曲想にもよりますが、太くて少しダークな音のほうが比較的セクションのサウンドがまとまりやすいと思います。
同じ音が並んでいたりして、アーティキュレーションが付けずらいことが多いのですが、しっかりとリードアルトを聞きながら2ndテナーに合わせハーモニーにはまるように吹くことが必要です。
2ndテナーよりもハーモニーでは気持ちのよい音が多いのも、この4thテナーですので、しっかりと吹いて4thテナーの醍醐味を味わいましょう。
今日は、4thテナーの役割のお話をいたしました。
4thテナーは気持ちがいいんですよ。
あまり目立たないですが、サウンドを支えている感じがとてもよく分かるパートです。
低音を良く響かせるように練習すると、更に気持ちよく吹けるようになりますよ。
次回は、サックスセクションの最後、バリトンサックスについてお話いたします。