復刻版 ビックバンド お話 その6
11月
23日
このお皿を初めて見たときに、家のオタマは小皿に横に置いてあるのを思い出して、立てるという発想のこのお皿は面白いと思い買って帰りました。
しかし先日割ってしまったので、妹の分も含めて二つ買ってきたものです。
雑貨はアイデア商品も沢山あって面白いし、使ってみると使いやすいものもありますね。
さてさて、復刻版 ビックバンドのお話 その6です。
これは2004年11月4日のブログを見直したものです。
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前回は、サックスセクションテュッティの時の合わせ方とバンドのテュッティサウンドの作り方についてお話ししました。 お話がバンド全体になってきましたので、サックスセクションにお話を戻して、サックスセクションのサウンドの作り方、練習方法をお話したいと思います。
ということで、参考になれば嬉しいですが、今日のお話に行きたいと思います。
● ビックバンドの秘密? サックスセクションのサウンドの作り方・練習方法は?
まず言えることは、リードアルトに対しては、絶対服従!(笑) の気持ちで吹きましょう。
吹き方(アーティキュレーション)や音程、ダイナミックレンジ、音の止め方など、全てリードアルトに合わせます。
ハーモニーの時も、リードアルトに対して音量・音色・ハーモニーの音程を合わせて、気持ちのよいサックスサウンドを奏でましょう。
音色を合わせるのは難しいので、ニュアンスと思ってください。 サブトーン気味に吹いているのに、倍音の多い音で吹いては、音程が合っていてもサウンドになりません。
サックスセクションのハーモニーの美しさは、基音でのハーモニーと倍音でのハーモニーなんですね。 ですから音色のニュアンスを合わせると、とても綺麗なサウンドになるんです。
以前あるアマチュアのビックバンドを聞いたときに、サックスセクションのサウンドがとてもおかしいのにすぐに気がつきました。
よく見たらテナーの人がフュージョンでよく使われているデュコフのマウスピースを使っていたんです。
それもビャーという倍音のとても多いビックバンドでは目立つサウンドです。
その人の音だけが大きいというよりも、サウンドから飛びぬけていたんですね。
これでは、ビックバンドのサックスセクションが台無しです。
マウスピースを楽器の種類ごとに全員合わせる必要はありませんが、ハーモニーを壊してしまうようなマウスピースは使わないほうがいいですね。
サウンドをコントロールできる人は別ですが、バンドの形態にあわせた音が出やすいマウスピースを選ぶべきだと思います。
そのテナーの方には、ビックバンドにそのマウスピースは音が飛びぬけるので合わないですよ。
とおせっかいな私は言いましたが、その後その方がマウスピースを変えたかは?です。
● サックスセクションの綺麗なハーモニーの作り方・練習方法
まずはハーモニーの感覚を養うことが大切です。
綺麗にハモったときは、とても気持ちがいいです。
1.2人でやる練習方法
3度の和音を低い音から、ゆっくりと半音ずつ上がっていきます。 同じ種類のサックスならば、低いC(ド)の音とE(ミ)から始めます。
ここで注意することは、綺麗なハーモニーが出るまで音をのばして確認することです。
1度のCを吹く人は、正しい音程で必ず吹きます。 3度のEを吹く人は少し音程を低めにとらないと、綺麗なハーモニーが出ません。
次に、綺麗に出たハーモニーの音程を覚えて、最初から綺麗なハーモニーが出るように3度の和音を吹きます。
それができてから、次の半音高い音に移動して上がっていき、低音のCに戻ってきます。
綺麗にハモると、吹いていない5度の音が聞こえてきますよ。
試してみてください。
2.3人でやる練習方法
3度5度の和音で1.と同じように行ないます。
最初にCを正しい音程で吹きます。
3度のEを担当している人が、3度の和音を綺麗にハモるように出します。
その上に5度の音G(ソ)を重ねます。 5度の人は難しいですが、音程をいろいろ変えてハーモニーにはまる場所を探しましょう。
最初に作るハーモニーがとても大切です。
それができてから半音スケールで上がって下がってきましょう。
アルトとバリトンサックスはEbで、テナーサックスはBbキーの楽器ですので、始める音には注意してくださいね。
アルトが低いCのときは、テナーは中音のBbが3度の音になります。 テナーが低音のCのときは、アルトで低音のBが3度、5度は低音Dになります。
バリトンはオクターブ上になりますが、バリトンを一番下のルート音を吹くとやりやすいと思います。 いろいろと担当を変えて試してください。
3.4人でやる練習方法
これも同じですが、4人目の人は7度(7thセブンス)の音を吹きます。 Cに対してオクターブ上から1つ下のBの音ですね。 これをメジャーセブンスハーモニーといいます。
または、アルトとバリトンなどで、ルート音をオクターブで出すと、その間に3度と5度の音が入るので、ハーモニーがわかりやすくなります。 注意するのは、同じ指でオクターブが出ますので2人の音程はきちんと合わせる必要があります。
そして、ハーモニーを確認しながら半音スケールを行います。
4.5人でやる練習方法
3、のセブンスハーモニーにルート音をオクターブで入れます。
5.まとめ
このような簡単なハーモニーでの練習を、担当を変えながら行うことが大切です。
そうすると、3度のとき、5度のときには、どのような音程で吹かなくてはいけないかわかります。
一番の効用はハーモニーに、はまっているかどうかの感覚がつかめることです。
この感覚がつかめると、リードアルトの音に対して、自分のパートの音がハーモニーに合うように瞬時に調整できるようになります。
バンド全体のハーモニーに対しても同じようにできますので、この感覚を練習によってつかんでくださいね。
他にも、コードを変えて練習するのもとてもよい練習方法です。
この練習方法は、サックスソリにも当てはまります。
譜面に書いてある音の長さ、テンポをまったく無視して、一つ一つのハーモニーをロングトーンを行いながら確認していく方法です。
この方法で行うと細かなフレーズでも、ハーモニーの確認を行うことができ、そのハーモニーの感覚を養うことができます。 それを一通り行った後に指定されたテンポで練習すると、今までと違ったサウンドになりますよ。 サウンドがおかしいときには、もう一度ハーモニーの確認を行ってみましょう。
今日は、サックスセクションのハーモニーの作り方・練習方法のお話をしました。 この練習は時間がかかりますので、毎回行うことはできないかもしれませんが、サウンドを作る上でとても効果的な練習方法ですので、いろいろと工夫して行ってみてください。
次回は、またサックスセクションのお話ししたいと思います。