花里子の元気がない。
12月3日に年に一度の検診に行き、予防注射などを3種類やり、太り過ぎだからということで獣医さんの指示に従って餌を特殊なものに替えた。
飼主に似て食べるの大好きな花里子は、餌を替えても数日間は今までどおり食欲旺盛で、あげた餌を毎日全部食べていたが、2,3日前からあまり餌を食べなくなり、一昨日は珍しく戻してしまった。
予防注射からは日が経っており、それが原因とは思えない。このところ寒いのに毎日デッキに出てりすが働いているのを見ていたので、風邪でも引いたのかもしれない。
昨日洋子さんが別の餌を買ってきて、肥満防止の餌と混ぜてあげたら花里子は少し食べだした。今日はこのミックスの餌をちゃんと食べている。いつもの元気いっぱいの花里子ではないが、かなり回復してきた様子だ。
花里子はりすを間近で観察するのが好きだ。花里子がデッキに出たがると、りすがいないことを確認してピーナツを庭に少しまいておく。
花里子はデッキでうずくまって根気良くりすが現れるのを待つ。花里子はお座敷ネコなので、小さい時にデッキから落ちたことはあるが、自分の意思でデッキから庭に出てゆくことはない。
待つこと暫し、すると不思議とどこからともなくりすが現れる。枯葉の下に隠れているピーナツを見つけては小さな切り株の上に登って食べたり、どこかに蓄えに行く。それを花里子はデッキの上からじっと見守っている。
花里子はおっとりしていて臆病であまり闘争心がなく、りすを襲う気持ちは全くない。反対にピーナツをすべて処理した後、りすが花里子を挑発することがある。1メートル足らずのところまで来て、その後近くの木にジャンプし、ここまでおいで、といっているように見える。
アメリカではりすを見かけることは珍しくないが、わが家にもよくりすは訪れる。りすもあらいぐまと同様に、餌付けするとだんだんエスカレートして家に入り込んだりペットを襲うことがあるので、あまり餌をあげてはいけない。
でも冬支度のために毎日一所懸命働いているりすを見かけると、つい情けをかけたくなる。またわが家の花里子もりすの訪問を楽しみにしており、りすが来るとデッキに出てその働きぶりを間近で観察するのが好きなため、りすがいないことを確認して殻付きのピーナツを庭に投げてやる。暫くするとどこからともなくりすが現れ、枯葉などの下に散らばっているピーナツを正確に見つける。りすの嗅覚は犬なみなのだろうか。
ピーナツを両手で大事そうに持って殻を破って中身を食べている仕草はとても愛らしい。おなかがふくれるとピーナツを持って走ってゆき、木の根などの近くの土に穴を掘って蓄えている。真冬の餌がなくなった時にはそれを掘り返して食べるためだ。
これらの鹿はしばらくわが家のバックヤードで山桜の葉などを食べていたが、そのうち隣との境界を通ってフロントヤードの方に周り、道路を横切って向かいの林に入っていった。道路を横切る時、ちょうど坂を下りてきた自動車が急ブレーキをかけたけれど、鹿たちはあまり驚いた様子もなかった。
その日以来、私はマーサーアイランドでは鹿を見ていない。
マーサーアイランドに30年住んでいてこれまで一度も鹿を見たことがなかった。だからこの島には鹿がいないと思っていた。ベルビューの友人たちは鹿は愛らしいけれどバラの花などを食べてしまうので、ネットをはったりして対策が大変、とこぼしていた。
今年の春頃、1頭の鹿がわが家の裏庭に来た。洋子さんと花里子と揃ってデッキから鹿を眺めたが、鹿は驚く様子もなく私たちを見てから立ち去った。その後もびわの葉、ひるがおの花、イチジクの実などが動物にかじられた跡があり、洋子さんとは鹿の仕業に違いないと話していた。夏のある朝、わが家に鹿が3頭も一緒に訪ねてきた。音を立てないようにして撮ったのが添付の写真。1頭はやや大きく多分母親だろう。他の2頭はその子供たちではないだろうか。
わが家には一般的な野鳥のほかにアライグマ、鹿、リス、ハミングバードなどが訪れる。また以前わが家の前の道路でオポサムというネコくらいの大きさのねずみのような顔をした動物が自動車にはねられていたことがある。オポサムは有袋動物だそうだ。
わが家のあるマーサーアイランドには、天敵のイーグルが少ないことからアライグマがたくさん生息しており、ずうずうしい性格のため勝手に家の中に入り込んで食料棚を荒らすことがたまに新聞記事になったりする。アライグマはマーサーアイランド市のシンボルでもある。
初めてアライグマを見た時は可愛い顔と愛嬌のある動作に引かれ、親子4匹お揃いで庭に来たりするとついパンやクラッカーなどをあげていたが、隣人からくせになるので餌をあげないほうが良いと忠告された。アライグマはその名の通り食べ物を水につけて洗うようにして食べる。また生卵をあげると、上手に両手で抱えて小さな穴を開け、中身を吸って飲む。
アライグマは私にはクマというよりタヌキのように思える。アライグマは夜行性なので昼間はあまり姿を見ないが、満月の夜など屋根の上で運動会をやったりして可愛いけれど正直言って少し迷惑だ。
ネコを飼っていると心臓疾患にかかりにくいそうだ。MInnesota Stroke InstituteのDr. Adnan Qureshiによれば、10年間約4,500人を調査した結果、ネコを飼っていると心臓疾患にかかる頻度が40%低減したとのこと。詳しくはhttp://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/ASAMeeting/tb/8455 に掲載されている。
ネコは飼主に媚びず、わが道を行く人生(猫生)を過している。たまに足に擦り寄ってくるのも甘えているわけではなく、餌がほしいとか、外に出たいという自分の要求をつきつけているだけである。
それでも花里子は可愛い。心臓疾患の予防薬として餌代その他は全く苦にならない。
今日初めてのブログを書く。いつまで続くかわからないけれどとりあえず始めてみる。日記なら読み手は自身であり、あるいは自分が死んでから家族が読む程度なのであまり緊張感はないが、ブログだと知らない人が読むかもしれないので勝手が違う。
最初のブログなのにあまり良い話ではないが、昨日友人のネコが死んだ。正確な年齢はわからないが多分15才以上のようだ。なぜかこのネコと洋子さんの相性がとてもよく、飼い主よりも気持ちが通じ合っているといわれていたネコである。今年に入って不具合が多く、歳もとっているのであまり長くないだろう、とみんなが予想していたが、やはり亡くなると寂しく思う。庭に埋葬する前に洋子さんは最後のお別れに行ってきた。
くまごろうはわが家で16年間飼っていたネコの名前である。くまごろうは2002年6月9日に亡くなった。お墓はわが家のフロントヤードにあり、今でも毎朝挨拶している。くまごろうは今でも私と洋子さんの心の中で元気に生き続けている。
イメージ写真のネコは2003年にわが家の家族になった花里子。
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