朝ホテルを出てから日が暮れて帰るまでの足は メトロ(地下鉄)である。 マンハッタンを縦横無尽に十数の路線が蜘蛛の巣のようにカバーしていて その網から逃れるところはない。 至極便利な公共交通。 であるが、難題が一つ。 メンテナンスがされていない。 2001年に初めてニューヨークを訪れた時となんら変わっていない。 駅舎も車両も老朽化激しく、その上薄汚れている。 どうしても手摺に捕まる気になれなまま立っていると 突然の揺れに耐えきれず、転倒しそうになった事が数度。 あるメディアでメトロ幹部のインタビューが掲載されていた。 「乗客数では過去最高を更新し続けている。 だけど、経営は赤字続きだね。 客を運べば運ぶほど儲けがないんだよ。 ガ、ハッ、ハッ、ハッ…」 2ドル50セントだけでどこまでも連れて行ってくれるのだから お得なのかもしれない。 そのお得感に、不衛生な有り体でも不満を漏らす人もいないのかな?