Peace from Jerusalem
8月
5日
郵便局の窓口に立った時だった。
私のTシャツに Peace from Jerusalem と書かれてあるのを見つけた局員。
40代後半と思しき白人男性が私を見据えて聞いてきた。
「どうしたらエルサレムに平和が来るか私は知っているよ。教えようか?」
「ぜひとも教えてください!!」
以後、彼の独壇場となった。
「イスラエルがハマスを全て駆逐することだ。
仕事を途中で止めてしまわないで、最後までやり遂げるんだ。
そうしないなら、再びロケットでのテロ攻撃が始まって、
平和なんてあったものでじゃあない!
ハマスは殺人を何ら罪悪感を持っていないテロ集団なんだ。
彼らを野放しにしている限り、たとい停戦したって一時的なものにしかならない。」
確かにその通りだと私も思う。
だがイスラエルの正当防衛行動が
どれほどの罪のない一般民衆を犠牲としていることか。
民衆の生活と安全を奪い、幼子の命まで奪う現実に胸が痛い。
「明日から学校が始まっても
家も破壊されてしまって、子供たちはこれからどうしたら良いの?」
TVニュースにインタビュー出演した母親の嘆きである。
夫は荷物を取りに自宅に戻った際に爆撃を受け、
崩壊した自宅の瓦礫の中から遺体で発見された。
解決の無い問題提起をしたところでどうにかなるものではない。
私の後ろに行列が出来ているのを知って
局員に同意する仕草をしながら窓口から立ち去る他なかった。
彼の信条を一通り聞いたところで支払いも全ての用をおえた。
自分の意見主張より、背後の行列を気にしてしまうあたり
やはり私は日本人なのだと想う。