ここのアバディーン・センターにはお気に入りの日本食レストランがある。
そこでは耳が痛くなるほどの威勢の良い日本語が店員間で交わされている。
聞いてみると中国人も二人ほどいて彼らは熱心に日本語を勉強しているのだそうだ。
完全に和合し、信頼しあって仕事している彼らを見るのは微笑ましい。
夕食を終えて店を後にした私を追いかけてきて、
忘れ物の本を届けてくれたのもその中国人であった。
数ヶ月前にカナダの移民政策に大変革が起こった。
数千万円を投資すれば永住権が与えられるとあって
中国からの裕福層が毎年、数万人規模でカナダに移民していたのだが
その制度が何の予告のなしに突然廃止されたのである。
永住権申請中の数万人の方々の無念のため息が聞こえてきそう。
カナダ当局のその理由として
「中国人は英語も習おうとせず、カナダ社会に同化していかない。
雇用が創出されないまま、カナダとは別個の社会を作っている。
このままではこの国が変質されてしまう。」
香港返還に伴って大量の移民が押し寄せてきた歴史にピリオドが打たれたようである。
その大量移民政策ゆえに出現したと言っていいのが
ヴァンクーバーの南方に広がるリッチモンド。
そこの代表的なショッピングモールであるアバディーン・センターへ行けば
看板に掲げられている文字は全てが中国語。
売り子さんも中国人、
モール内で人々が会話しているのを聞けば中国語ばかり。
本国と同様の生活ができるのなら
個人財産を守るためにカナダへ移民したい人々がいるのも良く分かる。
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