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181. 妊娠することが恐い

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181. 妊娠することが恐い
流産を繰り返していると、
妊娠することも恐くなってしまいます。

私は、それを
「妊娠恐怖症」
と、言っています。


流産の手術後、
2~3回、生理がくるまでは
妊娠しないようにお話していますが、
(子宮内膜の環境を整えるため)

その間だけ、
「ホッ」とされている患者さんがいらっしゃいます。


いつも、緊張、不安、恐怖の連続のなかで
生活されているのではないかと思います。

年齢を考え、
まわりからの期待を感じ、
精神的に弱い自分を受け入れられなく、
結果として、
自分を追いつめ過ぎているように思います。


「女性として生まれたからには、
子供を産んで育てたい。」

「でも、なぜ、子供を産みたいのか。」

「夫とは血のつながりはないけど、
子供を通じて家族のつながりを築きたいからなのか。」


そんなことを考え、

ネットで膨大な情報が得られる中、
頭でっかちになり、
消化不良で、

不安の嵐に巻き込まれているように思います。


最初の妊娠したとき、
そのときの と き め き を思い出してください。


抜け出すヒントがありますよ。


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180. 花しょうぶが咲きました

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180. 花しょうぶが咲きまし...
自宅のベランダに花しょうぶが咲きました。
小さな鉢に、大きな花を咲かせています。

水を毎日、
たっぷりあげないと枯れてしまうそうです。

妊娠初期の子宮内の赤ちゃんと同じですね。


花しょうぶは背が高くて、凛とした感じです。
大きくて、りっぱです。

見ているだけで癒されます。


こころに楽しみを、
からだにお水を。

ですね。


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179. 涙が重い

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179. 涙が重い
ある患者さんが、
実のお母さんから、
「赤ちゃんを殺すから、もう止めなさい」
と、言われたそうです。

10年以上にわたって、
数え切れないくらい流産して、
それでも、
こころを振り絞って、
がんばり続けている患者さんの、
その実のお母さんです。


私は、少しでも可能性があるかぎり、
可能性のあるすべての治療をしています。

私からは、あきらめましょうとは、言えません。


お母さんにとっては、
いつまでたっても、自分の娘であり、
その娘が、
心身ともに、苦しくなっていく姿をみて、
言われたのだと思います。


その涙は、本当に重そうでした。


でも、がんばっている今と、
今までのがんばりは、
誰もが認めているはずです。


亡くなった多くの小さな天使たちも、
きっと、
あなたを
あなたの人生を応援していますよ。


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178. 自分が自分らしく居られる場所

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178. 自分が自分らしく居ら...
赤ちゃんと共に、当院卒業された患者さんから、
「やっと、
自分が自分らしく居られる場所
を見つけました。」
と、
お知らせいただきました。


「自分が自分らしく居られる場所」
いい言葉ですね。

自分について、
自分の幸せについて、
自分の人生について、
深く、深く、考えたからこそ、
言える言葉のように思われます。


私個人について考えれば、
今の環境が
「自分が自分らしく居られる場所」
のように、感じられます。


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177. やさしくなれない

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177. やさしくなれない
先日、当院の不育治療で待望の赤ちゃんを出産し、
子育て中の患者さんから電話相談がありました。

相談内容は、赤ちゃんにも、やさしくなれないとのこと。

あんなにつらい経験にも耐え、
やっと会えた赤ちゃんなのに、
最近、
やさしくなれない。
そんな自分が情けない。

以上のような思いつめた内容の相談でした。


きっと、
がんばりすぎて、少し空回りしているように感じます。

力を抜いて、
自分自身にも、ちょっとは、やさしくしてあげて。

あなたは、
もう十分過ぎるぐらいがんばっているのですから。


「自分にきびしく、ときには、やさしく。」
ですよ。


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176. 夫婦の染色体検査は必要か

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176. 夫婦の染色体検査は必...
夫婦の染色体検査は、必ずしも必要ではないと考えています。

その理由は、4つあります。
1.異常が見つかっても治療はできないこと。
2.異常があっても、すべて流産するのではなく、
必然的な流産率は50%前後であること。
3.異常がなくても、偶然的な染色体異常による
流産率が10~20%あること。
4. 検査費用が高いこと。
夫婦で保険で約2万円、自費で約5万円。
(スクリーニング検査は原則自費となります。)

さらに、ご夫婦によっては、
夫婦どちらかに原因があった場合、
知らなかったほうがよかったと思われるかもしれません。
(異常発生頻度は夫婦各3%前後です。)


他方、
私は、流産したときこそ、
その悲しみのなかで、

「なぜその赤ちゃんが流産してしまったのか」 

はっきりさせるため、
流産手術のときの、

「流産絨毛(胎児組織)の染色体検査」

をしてはどうかと、お話しています。
(ただし、保険外ですから検査費用は高く、5~8万円です。)


その結果として、
流産絨毛の染色体の異常があった場合、
その異常は構造異常か数的異常かどちらかです。

構造異常ならば、
それは必然的な異常であり、
ご夫婦どちらかに染色体異常があり、
遺伝的必然的な流産であったと判断できます。

このときこそ、発生原因を特定したい場合、
ご夫婦の染色体検査をしてもいいのではないか
と思っています。

いずれにしろ、
赤ちゃんは、もらったわずかな命をまっとうした
ということになります。


数的異常ならば(多くは数的異常です)、
それは偶然的な異常であり、
ご夫婦からの遺伝によるものではありません。
偶然的な運命による流産であったのです。

ある意味、
神様、仏様が決めた運命ですから、
この場合は受け入れるしかありません。


一方、
流産絨毛の染色体の異常がなかった場合、
それは卵の異常によるものではなく、
「子宮内環境の変調による流産」 ですから、
次回妊娠前に、
原因を見つけて、
予防治療すれば、
必ず元気な赤ちゃんを抱きしめられます。

#染色体検査

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175. 5月の雨

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175. 5月の雨
私は5月が一番好きです。
5月の風が好きです。

5月の雨も大好きです。

風がやわらかく、
緑がまぶしく、
春らんまんです。


でも、
そんな輝いている季節の中だからこそ、
雨の日は一息つけ、
ほっとします。

緑が雨にぬれ、
しっとりとして、
見ているだけで癒されます。


いろいろな形の命を感じます。


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174. 山桜のごとく

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174. 山桜のごとく
今年もついつい忙しく、
満開のソメイヨシノ桜を
じっくり楽しむことはできませんでした。

本当に、桜という花はかないものですね。
あっという間に満開になり、
あっという間に散ってしまいました。


楽しみは自宅の近くの山桜です。

遅まきに
じわじわと咲いてきてくれます。

ソメイヨシノ桜に比べて、
華やかさはありませんが、
私は山桜が好きです。


#ブログ

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173. 第2回 青クリの会のご報告

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173. 第2回 青クリの会の...
今日(平成24年4月14日)、
第2回 青クリの会を開催しました。

会を終えた今、このブログを書いています。

約40名の方が参加されました。
私の講演の題名は、
「精神・神経系とホルモン系と免疫系と凝固系
 の変調による不育症・着床障害 ~その治療法~」
でした。

身体的危険因子とともに、
精神的危険因子がいかに悪影響を与えているか、
わかっていただけたことと思っています。


その後の青クリサロンでは、
参加された方々の心の悩みをお聞きし、
みんなで共有できたと思っています。

ひとりじゃないんです。

同じような不安を話し合うことで、
少しは心の重荷が軽くなったのではないでしょうか。


テーマのひとつとしての不育症、着床障害の
主な危険因子としての
過剰なストレスをいかに軽減できるのか。

ひとつの方法として、
自分自身でもできる認知行動療法
についてもお話しました。

人間の反応は、気持ち、体、 考え(ものの見方)、行動
の4つの側面に分けられることと、
それぞれが影響し合っていることを知っていただき、
そして、

その中の 「考え」 や 「行動」 は
人間の意識の支配下にありますので、
それを変えることが
認知行動療法であることをお話しました。


自分自身でもできるのです。
それが不育症、着床障害の治療になるのです。

しかし、自分だけではできない場合、
そのときは、
わかっていただける人を見つけてください。
悩みを話せる仲間ができれば、
それはすごい力になるはずです。


参加された方々、
本当にお疲れさまでした。

少しでも、有意義な時間であったならば、
私とスタッフは心から幸せです。
#ブログ

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172. 出血しても赤ちゃんを信じて

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172. 出血しても赤ちゃんを...
ある患者さんの言葉が印象的でした。

何度も妊娠して、そして、流産して、
いつも、妊娠とわかって
すぐに緊張して、
トイレに行くたびに出血におびえてた。

そんな患者さんが、
今回、当院の支持的精神療法も含めた
治療を受けました。

何とか、一生懸命、赤ちゃんの生命力を信じて
能天気な気分で妊娠初期を過ごしてた。


しかし、
また、今回も、
トイレで出血。


でも以前と違って、
その出血を見ても、
それほどあわてることなく、

子宮の中で、
がんばって
がんばって
生きていているはずの赤ちゃんを想い、
信じて、

最後は、
赤ちゃんの運命をも
受け入れられたそうです。


妊娠してからの時間、
お腹の赤ちゃんと温かい気持ちで
過ごせたそうです。


その心が、
きっと、
赤ちゃんにとって、
心地よい子宮内環境を
作り上げることができたのかもしれません。


まだまだ不安もありますが、
やさしくゆったりとした笑顔で
当院を
お腹の赤ちゃんといっしょに
卒業されていきました。

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