《 雅羅・/・襍〝備忘録  24-39〟❖ ’24-296 ❖ 》

ミズネコノオ(水猫の尾) シソ... ミズネコノオ(水猫の尾) シソ科《  Lamiaceae (Labiatae ) 》
学名:Eusteralis stellata (Lour.) Murata
環境省レッドリスト2012 準絶滅危惧(NT)。
花冠が小さく突き出す雄蕊もさほ... 花冠が小さく突き出す雄蕊もさほど長くないので翌々見ないと咲いているかどうかわからない。
*
ミズネコノオ(水猫の尾);ミズトラノオ属
関東地方~九州,徳之島,に自生分布し,休耕田や湿地に生える。
茎高15~50cmの軟弱な一年草。茎は中央付近で多数枝を出す。
葉は3-6個ずつ輪生し、長さ2-6mm、幅2-4mm。
花穂は茎頂と枝先に直立し、長さ2~5mmになり、幅4~5mm。
花は白または淡紅色で密につき、雄蕊を含めると長さ約3mm。
8~10月に開花。花糸の毛は目立たない。
2~5cmほどの花序に2mmほ... 2~5cmほどの花序に2mmほどの花が沢山つく。(2015.9栃木県宇都宮市)
花は2mm程ととても小さく花冠... 花は2mm程ととても小さく花冠から4本の雄蕊と花柱先端が2裂した雌蕊が飛び出します。
花糸の下半分に毛が見られました。(2014.10/2016.10千葉市)
葉自身も特徴的で細く長い。湿性... 葉自身も特徴的で細く長い。湿性での存在感は、見る者にとって瀟洒に映る。
( 以上の画像、総て借り物 )

《 近在では見れない花・探したい、見つけたい野草  》
**  神奈川県植物誌  **... **  神奈川県植物誌  **
15.ミズトラノオ属 Pogostemon Desf(関口克己,図:関口克己)
別名ヒゲオシベ属.1~多年草.茎は中空.葉は無柄,直立する茎に対生または輪生してつく.
花は頂生する密な穂状花序につく.苞は花冠よりも小さいかまたはほぼ同じ大きさ.
花は無柄,花冠はやや等しく 4 裂.雄しべは 4本で花冠よりも突出し花糸には毛がある.
萼は鐘形で外面に毛がある.分果は長披針形~卵形で表面は平滑.
アフリカ,アジア東南部~インド,オーストラリアなどに 85 種ほどがある.
日本には 2 種があり,県内にも記録だけのものを含め 2 種がある.
以前はミズトラノオ属 Dysophylla Blume とされていたが,
近年,Press(1982 Bulletin of theBritish Museum (Natural History), Botany 10: 74)
により Pogostemon に統合された.
A.1 年草.茎は中央付近で多分枝.葉は 3~8 輪生.
花穂は長さ 2~6cm,幅 4~5mm ....................(1)ミズネコノオ
A.多年草.茎はほぼ無分枝.葉は 3~4 輪生.花穂は長さ 2~8cm,
幅 10mm 以上 ..............................*ミズトラノオ
(1)ミズネコノオ Pogostemon stellatus (Lour.) Kuntze;
Dysophylla stellata (Lour.) Benth.
1 年草.茎は直立し,高さ 15~60cm,
やや多肉質でやわらかく,中央部付近で多数枝を出す.
葉は無柄で長さ 2~5cm,幅 1.5~5mm,縁は細鋸歯があるかほぼ全縁,
先端鋭頭,下面に腺点がある.花は 8~10 月.茎頂に花穂を1 本つける.
花はほぼ無柄.苞は披針形で長さ約 2mm,鋭頭.
花冠は長さ約 2mm,鐘形で白色または淡紅色,先は4 裂する.
雄しべはほぼ同長で花外に突き出し,花糸にはまばらに毛がある.
萼は鐘形で長さ 1~1.5mm,密に毛がある.
分果は卵形で長さ約 0.6mm.
本州(茨城県以西),四国,九州,琉球;
朝鮮半島,中国(中部~南部),台湾,
インドシナ,マレーシア,インドに分布.
シイ・カシ帯の沖積地~丘陵の水田や低湿地に生える.
県内では『神植目 33』には横浜,戸塚(汲沢),
『神植誌 58』は横浜,鎌倉,平塚等を産地としてあげ,
『神植誌 88』やその後の調査では見出せなかったが,
1991 年に横浜市西区,2014 年に南足柄市などで採集された.
『神 RDB95,神 RDB06』では絶滅種,
『国 RDB15』では絶滅危惧Ⅱ類にされた.
標本:武蔵戸塚 1914.10.14 左右田 TNS44461;
相模戸塚 1915 牧野富太郎 MAK38647;Totsuka 1914.10.11 K.Hisauchi TI;
Hiratsuka 1905.9 牧野富太郎 TI;
相模平塚 1905.9 牧野富太郎 MAK36025;
相模茅ヶ崎 1915 牧野富太郎MAK38646;
横浜市西区浅間町 1 丁目 1991.9.20 吉川アサ子 KPM-NA1104148;
南足柄市 2014.9.9 伊藤晁逸 KPM-NA0295799.
*       *       *
ミズネコノオ、かつては、稲刈り後の水田で見られたと資料にあった。
手作業での稲刈りで切り取られずに残った草。
コンバインの下敷きで残存環境は、変化した。
一年草の宿命で開花結実する必要がある。
なんとか生き残った草体は花数が少ない現実。
それでもミズネコノオは休耕田で見る機会がある由。
似た仲間のミズトラノオは、湿地でしっかりと生育している。
水田の耕起湛水のサイクルに合わせた一年草のミズネコノオ。
対して、安定した湿地で生きる多年草のミズトラノオ。
生態系とは、不可思議なものだ。
ミズネコノオは、花穂を付ける華麗な植物に映る。
草全体としてはミズネコノオは、品位が高いように感じる。
しかし生育環境等で絶滅危惧に瀕している。
自生地を探せど神奈川県内では出会ったことがない。
南九州の水田等では、“ある所にはわんさかある”と。
環境変化による埋土種子の発芽が、あっても不思議ではない。
肥料と農薬、除草剤の使用量減少、無農薬稲作農家が増えているので。
シソクサやサワトウガラシ、ヒロハイヌノヒゲ等々が見られている昨今。
除草剤が、埋土種子まで浸透していなかった様に思える。
万一にミズネコノオ埋土種子の発芽が見れれば幸いだ。

「令和陸年(皇紀2684年)10月22日


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