11月
27日,
2022年
「リーダーシップ」というものを思う時(11)No.3「部下の『何を』『どのように』観察しますか?」
これまで書き続けているタイトルのブログシリーズ、
「リーダーシップというものを思う時」
今日は、リーダーを支える「部下」に焦点を当てようと思います。
上司や管理職は、自分の部課やチームの部下をよく「観察」する必要があります。
観察?
はい、そうです、観察です。
何回かに分けて、部下を観察することについて綴って行こうと思います。
章立てはこんな感じでしょうか?
第一章:部下を観察する目的(完了)
第二章:部下の「何を」「どのように」観察するのか(本日)
第三章:観察したことを、どのように活かすのか
【第二章:部下の「何を」「どのように」観察するのか】
では「部下を観察する」といっても、具体的に何を、どのように観察したら良いでしょうか? 今回はそれを少し掘り下げてみましょう。
私は次の三つの視点で観察したらよいのではないか、と考えています。
1.部下の「ノンバーバル」な反応を観察する
2.部下の「変化」を観察する
3.部下の周りとの「関係性」を観察する
1.部下の「ノンバーバル」な反応を観察する
(1)ノンバーバルな反応、即ち言葉になっていないけれど、部下が意識的、もしくは無意識に伝えていることを観察する、というものです。
例えば「表情」です。言葉では「はい、分かりました」と返答しつつも、表情がくぐもっているような場合。部下は何かを伝えたいのだ、と察知したいですね。
(2)他のノンバーバルの実例としては「言葉に詰まる」こと。また、行動や反応が少し粗野になる、ぶっきらぼうになる、なども挙げられます。
ひょっとしたら部下の中に、何らかの拒否反応や腹落ちしていない、不安・不満があるかも知れません。
(3)上記のような「ノンバーバル」な反応を、実は上司である皆さんは、既に気付いているかも知れません。
しかし、恐らくそれをことさらに採り上げずに、横に置いてしまっているケースが多いのではないでしょうか?
部下を観察して、上司として先ずはこれらの事象を認識することから始めたいです。
2.部下の「変化」を観察する
(1)部下自身の「変化」に注目したいです。
変化とは例えば「1on1ミーティング」を導入して暫く経つと、部下の言動に変化が現れてくることがあります。
具体的には、相談の頻度が増えた・減った、発言がポジティブになった、部下の周りの社員への態度がソフトになった、などなど。
実は当の本人は、自分の変化には意外に気付いていないもの。それを上司としてぜひ伝えてあげて欲しいです。
(2)また変化は「成長」や「前進」に繋がっていることが多いです。
それは知識だったり経験だったり、多岐にわたる可能性があります。そこを上司としては見逃さずに本人に伝えると同時に、人事評価にぜひ活用したいです。
3.部下の周りとの「関係性」を観察する
(1)前回、部下や社員一人一人の能力開発は必要だが、これからはチームや集団で成果を上げていける体制を創って行くことが必要と伝えました。
これは即ち「関係性」を意識して構築できるかどうか、ということです。そういう視点で部下の在り様や変化を観察して欲しいです。
(2)たまにこのような部下がいます。上司である皆さんには従順で物わかりの良い部下のようですが、一方、部下の同僚や下位者に対して高圧的だったり、物言いが上から目線だったりするのです。
この状況では、いくらその部下が単独で成果を上げられる能力があったとしても、もう一段上のリーダーとしては難しい場面が出てくる可能性があります。
従ってこの観点でぜひ観察が必要です。「組織全体」の目標達成を促す、という発想をぜひ伝えたいです。
いかがでしょうか?
部下の「何を」観察したら良いか、少し具体化されましたでしょうか?
ではまた次回に!
働くあなたを元気にする「プロコーチ」、砂村よしお