復刻版 調製されている楽器か簡単に見分ける方法
12月
15日
サックスは精密楽器なのでちょっとしたことで音が出づらくなります。
丁寧に扱うのはもちろんですが、おかしいと思ったらこまめに調整に出すことが大切ですね。
これは2004年10月6日のブログを見直したものです。
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今回は、調製されている楽器か簡単に見分ける方法 のお話をいたします。
調製されている楽器か簡単に見分ける方法 のお話
前回は、中古サックスはどうなの? のお話をしました。 中古楽器も悪くありません。 サックスは寿命がとても長いので愛情を持ってメンテナンスさえしっかりやっていれば長く使えます。
鳴りきるまで吹ければ楽器も喜ぶでしょう。
でも、鳴りきった楽器を私はいままでで1本しか知りません。
私も含め普通の方では、50年吹いても楽器が鳴りきるところまで吹き込めないと思います。
今回は、調製されている楽器か簡単に見分ける方法のお話をします。
楽器を持っている皆さんも確認してみましょう!
● 調製されている楽器か簡単に見分ける方法
これは、サックスを持ったことがなかったり、運指を知らない人にはできませんが、店員さんにやってもらってもよいと思います。
見て分かることも書いてありますので、良く読んでくださいね。
1.この方法は、プロのリペアマンが楽器を持った時にまず確認するやり方です。
まず、ストラップを付けて楽器をぶら下げます。
最低音のBbを軽く押さえます。
Fのキー (右手人差し指) だけを動かして、【ポンポン】と響けば、とりあえずOKです。
響かないようなら、どこか調製がずれている可能性があるので、調製してもらうことが必要です。
2.低音のC#とG#を動かしてキーがスムーズに開くか確認しましょう。 これは、ちゃんと清掃していないと、開かないことがあります。
3.左手サイドキーを開いてタンポの状態を見てみましょう。 タンポの色が他のキーより濃く変色していたらタンポの寿命が近いかもしれません。 他のキーも見てみましょうね。
4.全てのキーを動かしてみてください。 できれば最低音のBbから最高音のF#まで動かして、ガタがないか動きが悪いところはないか確認しましょう。 ちゃんと調製されたサックスならオイルもさされていますので、スムーズに動くはずです。 でも、指したオイルが沢山にじみ出ていたり、黒い油が付いているようなら、下手なリペアマンか、ピポットネジが錆びている可能性があります。
5.マウスピースを入れるコルクをみて、濃く変色していたり、固くなっているものはメンテナンスがしっかりやられていません。 このコルクは、使うマウスピースに合わせる必要があるので、購入時に交換や調製をしてもらえるならOKです。
6.メッキが剥げているのは問題ありませんが、錆が出ているものは、保管状態が悪買ったことも考えられるのでタンポやネジ、ピポットネジ、オイル切れに注意しましょう。
7.ある程度のものは修理でなおりますが、なるべく修理跡がないものを探しましょう。 下手なリペアマンの手にかかった楽器は最悪ですが、管楽器修理を日本で一番はじめに始めた老舗の高橋管楽器さんや海外の有名プレーヤーも良く顔を出す石森管楽器さんなど、ちゃんとしたところに出せば、ほとんどの楽器は大丈夫です。
9.コルクやフェルトがちゃんと適正な大きさで奇麗に張り付いているか見てみるのも必要です。 下手なリペアマンは、こういうところが雑な修理になっています。
10.中古品にも、個人委託でお店に置かせてもらっている委託品がありますので、そのような楽器を選ぶ時は、調製がされているか、保証が付くか確認してから購入しましょう。 修理を依頼したら何万もかかることもあるかもしれませんよ。
いろいろ書きましたが、プロが使っているお店なら安心して購入できると思います。
これは、新品楽器を買う時も1.の方法で一応確認してみましょう。 新品はメーカー調製は当然実施されて出荷されていますが、輸送の振動でズレることもあります。 新品だから大丈夫ということもありませんので、やはり信頼できるお店が一番です。 信頼できるお店は、ちゃんと検品しています。
今回は、調製されている楽器か簡単に見分ける方法 のお話でした。