タヌキから始まった江戸政権
11月
18日
天下簒奪の時を見計らうが、見え透いた柿ドロボーの真似はしない。
大義を立ててから行動を起こさねばならない。
行動とは、大きな戦であるらしい。
豊臣政権を引っくり返すためには、諸侯を巻き込む大戦が必要。
三成一人の首を獲ってみても、天下取りの芝居にはならない。
これを見越して家康の元に逃げ込む三成。
陰謀の腹の探り合いが続く。
タヌキの始めた徳川政権は明治維新まで二百数十年間も存続するため
その後の日本人に及ぼした影響は無視できないものとなった。
愚かに見えるほど己の心情を開け広げて同情や賛同を奪ってしまう
人垂らしの秀吉とは対極にあった。
両人の個性の相違は、そのまま江戸と大阪の違いの要因の一つとなったようである。