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本日は、小田急が開発したSE車が、国鉄線を走った頃のお話をしてみたいと思います。1)国鉄技術研究所の協力で始まったSE車小田急のSE車は、ご存じのとおり小田急が最初に開発した特急専用電車であり、現在も1編成が海老名車両基地(神奈川県海老名市)の専用保管庫に保存されています。当初は、鉄道技術研究所の協力で開発が始まったそうで、完成後は小田急線内で最高速度を出せるところがなかったので、これまた国鉄で試験をさせて欲しいということになったそうです。 国鉄の部内にも私鉄の車両を借り入れることに対して反対意見も多かったそうで、借入費用が大きくなることや、車両自体が信託(住友信託銀行)されていたこともあり、...
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引続き、101系のお話を少しだけさせていただく前に、中央線に最初に101系が投入されたのかという経緯を知る必要があるかと思います。中央線沿線は、戦後の人口増加が大きかったと言われています。いささか乱暴な話ですが、中央線が通過する八王子市の人口を八王子市の統計で見てみますと、上記のグラフに有るように、昭和30(1955)年に大きく増加し、その後昭和40(1965)年までは周囲の町村合併もあったとはいえ人口が爆発的に増加していることが理解していただけると思います。これは、戦後、東京都民が郊外に引っ越したことも原因としてあったかもしれませんが、この頃から東京一極集中の問題は起こっており、鉄道輸送にあ...
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本日から、新性能電車の幕開けとということで何回かに分けてお話をさせていただこうと思います。しばしお付き合いくださいませ。1)今までの常識を変えた湘南電車 昭和25年に「運行を開始した湘南電車は、今までの電車の常識を覆すこととなりました。 それまで、電車は振動も多く長距離の移動には向かないのでせいぜい60km程度までの距離を走るものと思われていました。 100km以上の距離を走る湘南電車は、電車の新しい可能性を示すものと言えました。 80系電車は性能的には吊りかけ駆動のため、分類上は旧型国電ですが、電車による可能性を広げたことは間違いありません。2)新駆動方式による高性能電車の誕生 昭和27年に...
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投稿日 2017-12-05 09:12
神戸:ファルコンの散歩メモ
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JR北海道は2017年12月1日(金)、2007年の4両編成運行開始以来、子供たちに大人気を博している「旭山動物園号」ですが、旧国鉄時代の車体を利用しているために老朽化が進んでいるキハ183系ディーゼルカーの特急「旭山動物園号」5両編成を、2018年3月に引退させると発表しています。「ラストラン」の概要は次のとおりです。●列車名 :特急「旭山動物園号」 ●運転日 :2018年3月24日(土)、25日(日) ●運転時刻 :下り:札幌8時24分発→旭川10時09分着 ・上り:旭川15時41分発→札幌17時22分着 ・途中停車駅:岩見沢、滝川列車は全車指定席で運転されます。また、引退を控えた3月4日...
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投稿日 2017-12-04 14:34
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JR東日本千葉支社は4日、車内に自転車を置くスペースを設けた専用電車「B・B・BASE」(は「BOSO BICYCLE BASE」(房総バイシクルベース)の略称で、自転車を解体することなく、そのまま乗車できる列車)を両国駅(東京・墨田)で報道陣に公開します。来年1月から千葉県の房総半島の路線で臨時列...
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投稿日 2017-12-04 10:32
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タカラトミーの子会社「トミーテック」(栃木県壬生町)は瀬戸大橋を走行するJR四国の快速「マリンライナー」(岡山駅~高松駅)の鉄道模型を12月下旬に発売します。2018年4月10日の瀬戸大橋開通30周年を記念したもので、香川県の記念事業実行委員会から公認商品の認定を受けています。鉄道模型は実物を150...
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本日から、高速鉄道の可能性についてと言う話題でお話を進めて行きたいと思います。戦後の輸送量は飛躍的に増加し、経済成長率は戦前の水準を越えたと思われ、昭和32年当時、輸送申込みの60%しか輸送できなかったと、国鉄線の記事では出てきますが、当時は他の輸送機関が殆ど発達しておらず、(飛行機も60人程度の定員で東京~福岡などは、特急1等運賃で東京~博多まで行くのとほぼ同じ金額(当時はあえて、航空運賃を高く設定すると言う政策的な部分がありました。)利用者の多くは、鉄道に頼らざるを得ない状況でした。 そのような中、輸送力の拡大(特に東海道線)は喫緊の課題だったのです。 当時、国鉄本社の予測では、現在の経済...
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昭和31年に、「特急あさかぜ」は旧形客車を連ねた編成で誕生します。荷物・3等合造車 3等寝台車3両、3等座席車2両、食堂車、2等座席車、2等AB寝台車(個室&開放室)2等C寝台(開放室非冷房)の編成でした。当初案では、大阪を無視する列車(実際には停車・客扱を行う)として計画され物議をかもしたものでした。考えられた案は下記の3つ1)東海道夜行+山陽昼行特急とする案。(東京発は深夜になる)2)つばめ・はとに続行する形で、山陽区間を夜行にする案(昼間の走行時間が長くなる。3)大阪を深夜に通過するダイヤとし、東京を夕刻、博多には到着する案3案は、前例がないと大阪鉄道管理局は反発しますが、関西始発の九州...
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投稿日 2017-12-03 11:32
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JR四国は、特急用車両として開発した新型ディーゼルカー2600系(川崎重工業兵庫工場製造)の営業運転を、2017年12月2日(土)から開始しています。この日は、初列車となる特急「うずしお9号」徳島行きの出発に合わせて、高松駅で出発式を実施。この2600系は、現在活躍しているJR四国の特急用ディーゼルカー2000系の老朽置換え用として登場。台車に取り付けられた「空気バネ」の高さを空気圧で変えて車体を傾け、カーブを通過する際の遠心力を抑えることで、カーブを高速で通過できるようになっています。デザインは「Neo Japonisme(ネオ ジャポニズム)」というコンセプトで、日本の伝統意匠を現代風にア...
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投稿日 2017-12-03 09:12
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1994(平成6)年の12月3日。第三セクター鉄道の智頭急行が開業し、特急「スーパーはくと」がデビュー。京阪神と鳥取県方面が近くなりました。この日、上郡(兵庫県上郡町)~智頭(鳥取県智頭町)間56.1㎞の智頭急行線が開通するまで、大阪~鳥取間の移動は特急でも4時間程度を要していましたが、同線の開通と...