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投稿日 2018-09-16 08:15
ツナ缶レビュー zu-mix3.0
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長井ずみ
SO28を歴史の表舞台に立たせたマイルストーン ギフトセットに含まれるシーチキンマイルド。油を菜種油に変え、うまみ調味料の代わりにエキスで調味している点が異なる。それだけ見ればよくあるツナ缶だが…… いままでSO28の社名は公になっていなかった(今までもCS等に問い合わる等調べれば判明したが、はごろもサイドは積極的に公開していなかった)ため、それが缶胴に記載された製品が現れた。ツナ缶業界としては「富士冷の社名が明記された」ことが大きな歴史転換点といえる。 富士冷(缶詰工場)はOEM専業の会社で、自社ブランド製品は持っていない。徹底的にはごろもカツオ製品を中心にOEM製造する古株の缶詰会社だ。ツ...
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投稿日 2018-08-16 19:21
ツナ缶レビュー zu-mix3.0
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長井ずみ
風評被害払しょくのために生まれ、復興の象徴に育ったツナ缶 最初に、筆者は福島びいきで酪王カフェオレを定常的に摂取する福島ファンであることを示しておきたい。本節はポジショントークになってる。 2011年に東日本大震災で起こった原発事故により、福島の第一次産業が大打撃を受けた。カツオの水揚げ集積地として知られていたいわき市小名浜港も同じで、発災直後から当面の間沖合での漁業を自粛することになる。 その後、県を挙げてモニタリング調査が継続しておこなわれ、沿岸・沖合で獲れた魚介類の線量を追跡した。その結果、秋ごろまでに大方の魚(カツオやサンマも含まれる)で生物濃縮が起こらず測定限界未満となっていること...
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投稿日 2018-06-27 21:57
ツナ缶レビュー zu-mix3.0
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長井ずみ
かつて「タイカレー」の一翼だったもの いなばが発したメガヒット商品「タイカレーシリーズ」。本場の調味料を本場の味と調理法で缶詰にした結果、圧倒的なコストパフォーマンスで缶つま廉価品の勢力図を塗り替えることに成功した。 現在は大きくても125gまでだが、発売当初はこのツナ(レッド)、さらに410g缶も存在した。現在はいなばによる選択と集中によって、ラインナップから消滅している。 筆者は辛いの苦手なので、この410gを単独登頂するのは無理だろう。過去のつらい思い出(No.10)もあるし。 そこで、辛いの得意な助手に来てもらって開缶する運びとなった。「2013.8月」製。賞味期限オーバー後も冷暗所で...
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投稿日 2018-06-13 06:45
ツナ缶レビュー zu-mix3.0
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長井ずみ
"自社船(第18松友丸)で漁獲し自社目利き部門が見たてた選りすぐりのカツオを使用。昔ながらの製法にこだわり国産野菜の旨味とこめ油で味つけしました。" ツナ缶多様性に舞い戻ったいちまる 焼津を代表する水産加工業・いちまる。ツナ缶の製造販売は昭和期におこなっていたものの、ここ最近(資料を集め始めた2013年以降)は自社ブランドツナ缶の展開を行っていなかった。 そんな中、2015年になってカツオをベースにしたおかず缶「カンティパスト」のプロダクトによって舞い戻り、2018年4月下旬~5月初めに「焼津の綱本」ブランドとしてカツオ・マグロ油漬缶をローンチするに至った。 多くの缶詰会社が自社ブランドで製...
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投稿日 2017-11-15 18:09
ツナ缶レビュー zu-mix3.0
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長井ずみ
“日本一の一本釣りカツオ船団の町「黒潮町」の一本釣りカツオと、日本一の生姜の産地「四万十町」の生姜をじっくりコトコト甘辛醤油の出汁で煮込みました。” 黒潮町缶詰製作所 カツオの和だし生姜煮こごり風 かつお生姜煮ソリッド・高級品☆コメント 高知の果て、黒潮町で第三セクター方式の運営をおこなっているベンチャー缶詰会社、黒潮町缶詰製作所。非常食のローリングストックに普段使いできるおいしさを求め、「日」常食を掲げた。これもツナ缶をそのまま和食のおかずにしたような製品だ。 ツナ缶ブログでは以前「黒潮町のごろっとカツオ(No.85)」を取り上げ、製品と記事の両方で高い反響があったが、今回有難い機...
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投稿日 2017-07-29 20:53
ツナ缶レビュー zu-mix3.0
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長井ずみ
“一本釣りのカツオをオリーブオイルとキャノーラオイルをブレンドしたオリジナルオイルで仕上げました。使用している黒潮町産の天日塩がカツオの旨味を引き出しています。” 黒潮町缶詰製作所 黒潮オイルのごろっとカツオ かつお油漬けソリッド・高級品☆コメント 高知県の果て、土佐入野の近くにある缶詰会社「黒潮町缶詰製作所」。2014年に設立されたばかりのベンチャーで、黒潮町の名を冠していることからもわかるように第三セクター方式での経営を行っている。公式HPの会社概要で触れられているが、ロゴマークの34m旗は、黒潮町の南海トラフ地震津波予想高が34.4m(全国一)という点をルーツにしている。僻地の小さい...
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投稿日 2017-01-28 20:40
ツナ缶レビュー zu-mix3.0
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長井ずみ
トップバリュ フタが開けやすいライトフレーク かつお油漬けフレーク・廉価品☆コメント イオン系列のスーパーで必ず見かける、トップバリュのツナ缶。まぐろ使用のライトツナとかつお使用のライトがあり、本品は後者だ。原材料は比較的無難だが……粉末玉ねぎの文字列に古い懸念がよみがえる。きっと違うとは思うのだが、そこは開けてみないとわからないだろう。はごろものやさしーると同様に、フタが開けやすいイージーピール缶を採用している。斜め方向に引っ張っちゃだめ、こうなっちゃうから。 身はライトツナフレークより若干大きい。ただし、身はパサパサしてて、液汁ひたひた。粉末玉ねぎの記憶は間違ってなかったが、ベス...
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投稿日 2016-08-22 02:54
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長井ずみ
“かつおのフレークを、野菜スープで調味したツナ缶です。” いなば食品 ライトフレーク オイル無添加 かつお水煮・廉価品☆コメント いなばのかつお水煮。「オイル無添加食塩無添加」という製品と、この「オイル無添加」がある。今回取り挙げるのは後者。 安価な国産ツナ缶、国産のかつお水煮缶という点は、特筆に値する。ただし、店頭でほとんど見かけないのは玉に瑕か。 缶を開けたところ。かつおの身が整然と並んでいる。下味は付いているが必要最低限。油漬のノリで箸つまむと味気なさがあるが、これは水煮だ。そういうものである。液汁はやや塩味と酸味が尖っている。 水煮の宿命としてそのままつまむには味気ないが、補給...
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投稿日 2016-05-11 17:27
ツナ缶レビュー zu-mix3.0
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長井ずみ
“旬の三陸沖、本物の旨さがここに。”驚異の価格を持つかつお油漬。廉価品の比にならない、主役のツナ缶。 和久魚問屋 金華伊達かつお かつお油漬けフレーク・高級品☆コメント 金華かつおは、宮城県の金華山周辺海域で漁獲され石巻港で水揚げされたかつおのことを指す。 WAKUインターナショナル(和久魚問屋)はかつおのたたきが有名な宮城県の企業だが、製造地はタイになっている。これには、「当社の缶詰は、震災復興に協力して頂いた事に、感謝の気持ちを込めて、当社原料を缶詰業先進国のタイで製造して頂いております。」という但し書きが入っている。 入手ロットは2013.11製。2年半前に作られたもので、相当熟成が...
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投稿日 2014-11-12 20:15
ツナ缶レビュー zu-mix3.0
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長井ずみ
(2021.4.17追記):本節で紹介する「トップバリュベストプライス サラダに使いやすいライトフレーク」は、2021年現在に同じベストプライスを名乗る「トップバリュベストプライス ライトフレークかつお油漬」とは全く異なる製品である。間違えないように注意。見分け方は、缶に銀色部分が多いのが本品サラダに使いやすいライトフレークで、ほとんどなくてフタが赤いのがライトフレークかつお油漬。☆コメント イオン系列のショップで販売されている、きわめて値段の安いツナ缶。100円を切ると廉価品の世界である。ごく一部の例外を除き値段相応以上のものは期待できない。ほかの海外産ツナ缶と比べ製造固有記号が短いこと、野...