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6.不育症の認知行動療法とは

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6.不育症の認知行動療法とは
「認知行動療法」 とは、

ものの考え方とか受け取り方、あるいは行動パターンを
チェンジ、  CHANGE、  変化
させることによって、不安や抑うつといった不快な気分を
是正しようとする
心理療法のことです。


その基本は、
まず、
現実に目を向ける。現実直視です。
そのために、情報収集してください。
インターネット情報は大きな助けになっていると思います。
不育症治療の経験者からのブログも大いに参考になると思います。

次に、
だれかに話を聞いてもらってください。
それだけで、少しは気持ちが落ち着きます。
こちらに相談されてもいいですよ。

次には、
悪いことばかりではなく、良い面も探してください。
旦那さんはあなたを心配していませんか。
子供を生むためにだけに結婚したわけではなく、
愛し合って結婚したのですよね。
今、お二人とも元気ですよね。
焦らなければ、きっとうまくいきますよ。

ご夫婦で、散歩をしたり、おいしい食事を楽しんだり、
たまには旅行してみたり、何か気晴らしは絶対に必要です。
仕事に集中してみたり、動物を飼ってみたり、
少しでも多くの関心事を見つけてください。
人生は短いですから。

たとえ、たとえ、子供に恵まれなくても、
それはお二人で乗り越えて、
意味のある人生を、いっしょに最後まで送ってください。


「人生は何を成し遂げたというのではなく、
どのように真剣に過ごしたか」


ではないでしょうか。

尊敬するある精神科の先生が

「簡素で心豊かな生活」

をしたいと言っていました。
私も同感です。人生は競争でもありません。
そんなに急いでも、最後はいっしょですから。


不育症の治療に役立つ言葉があります。
それは、

「人生いろいろ」
「能天気」
「Let it be」
「Tomorrow is another day」

です。
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5.精神的原因とは

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5.精神的原因とは
「また、流産を繰り返すのではないか」
「もう妊娠すらできないのではないか」
と、どうしようもなく悲観的な思いにさいなまれていませんか。

そのような場合、
「全般性不安障害(いわゆる不安神経症)」
あるいは  
「抑うつ状態」
の可能性があります。

患者さんのなかでは、このような自分の心の問題にふたをして、
それははずかしいことのように感じている人がいます。

自分で何とか解決しようとするあまり、
その心理的ストレスが原因で流産を繰り返していたのではないか、
と考えられる患者さんがよくいらっしゃいます。


当院では、このような患者さんに対して、
「認知行動療法」  あるいは  「薬物療法」
を行っています。
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4.着床障害とは

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4.着床障害とは
最近、世界的にも高い技術を持つ体外受精・不妊クリニックにおいて、
胚移植(人工的に受精卵を子宮内膜に移植する)
を何回行っても妊娠反応すらでない患者さんが
時々受診されています。
このような場合、受精卵の問題ではなく、
子宮内膜環境の問題であるケースがあるからです。

医学的には、 「着床障害」 と言っています。

受精卵は酵素を出して子宮内膜の細胞間の結合組織を溶かし、
子宮内膜内に侵入してきます。
この過程で、 「TGF-beta」 という物質が多すぎると、
その結合組織がケロイド的に硬くなって侵入を妨害してしまいます。

また、
侵入してきた胎児細胞は爆発的に分裂増殖する必要がありますが、
その分裂を調節する 「M-CSF」 という物質が少なすぎると、
十分に増殖できなくなってしまいます。

さらに、
胚移植後に過剰な緊張状態の中で日々、妊娠判定を待っていると、
アドレナリンの分泌過多により、
「NK(ナチュラルキラー)細胞」 が異常に活性化して、
胎児細胞を攻撃してしまいます。また、
その心理的ストレスが子宮内の 「らせん動脈」 を収縮させて,
胎児細胞への栄養補給を細くしてしまいます。


このように 「着床障害」 を不育症のひとつの形と考えれば、
それに適応した予防治療により、
有意な治療効果があると感じています。
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3.胎児のライフライン

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3.胎児のライフライン
  「くりかえし流産を経験して、人格が変わりました」
  「お盆やお正月にみんなで集まることが恐怖です」

と涙ながらに訴えていた患者さんがみえました。
それほど精神的に追いつめられていたのです。

  一刻も早く妊娠したい、過去の流産を忘れたい、
早く普通の結婚女性に追いつきたい、
しかし妊娠することが怖い。

  妊娠反応が陽性になった直後は喜びを感じますが、
その直後から、お腹が張るように重い、チクチク痛い、
などの軽い症状を感じていませんでしたか。

  妊娠のごく初期の場合、子宮の収縮はほとんどないと思います。
違和感の原因は交感神経系の過剰な緊張によるものかもしれません。
これは危険なサインです。
  過剰なアドレナリン分泌により、
子宮内の 「らせん動脈」 が収縮してしまうと考えられるからです。
  子宮内の 「らせん動脈」 は、
胎児にとって正に 「ライフライン」 「生命線」 なのですから。
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2.春先の流産率

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2.春先の流産率
  春先に妊娠した場合、初夏の妊娠に比べて、
流産する女性がやや多いように感じています。

流産発生率に季節差があり、
秋あるいは冬に妊娠した場合、統計的に有意に多く流産している
という研究論文が複数ありますが、
私見としては特に春先が関係しているように思います。
  
春先はアレルギーの季節でもありますので、
アレルギーにより免疫異常が誘発されます。
それにより、
拒絶の免疫異常であるナチュラルキラー細胞活性亢進による流産、
あるいは、
自己に対する免疫異常(自己抗体)の抗リン脂質抗体陽性による流産
が、より多く発生しているのではないかと感じています。
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1.小さな命の運命

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1.小さな命の運命
  日々の臨床現場にて、米粒ぐらいの小さな命の鼓動をみて、
いつも何か神秘的な感動におそわれます。
「ああ、よかった。まずは心臓が動き始めましたよ。」と。
これが生理予定日より約2〜3週間過ぎた時点での第一の壁と感じています。
  さらにここから約4週間を無事に乗り切れるかどうかが第二の壁です。
もし第二の壁も乗り切ったならば、
あかちゃんは約3cmの大きさに成長しており、
運命的な流産(染色体異常による流産)の可能性は
ほとんどなくなっていると考えています。
  このあかちゃんの運命については、ただただ無事を 「祈る」 しかないのです。

(写真はラウル・デュフィ、当院診察室にある絵より)
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