流産絨毛の染色体検査が異常な場合、 構造的な異常ならば遺伝的な可能性が高いですが、 ほとんどの場合は、数の異常ですから、 その場合は、偶然的な異常です。 数の異常は年齢とともに増加します。 染色体の数の異常は偶然ですが、 連続して起こったとき、 その場合は、 体外受精の PGT-A(着床前胚染色体異数性検査) による正常胚の移植が、 ひとつの対策として有用と考えます。
流産を繰り返し経験されたとき、 一時、パニック状態に陥ったと思います。 何が悪かったのか 疑心暗鬼になったと思います。 これから元気な子を授かるため、 子宮環境を良くするため、 一番知っておいてほしいことは、 不育症の背景に、 いつも、 「ストレス」 と 「運命」 が 潜んでいるということです。 「運命」 には逆らわず、 「ストレス」 とは 上手にお付き合いしておきましょう。 詳しくは当院ホームページの 「不育症の背景と原因」を チェックしてみてください。
動物実験で、 過剰なストレスが流産を引き起こす ことは、数多くの研究で証明されています。 人間においても、 ストレスは流産の原因である、 あるいは、 少なくとも非常に密接に関係している と、ほぼ結論づけられています。 それがわかっていても、 実際の多くの医療現場では 説明もなく、検査もなく、ましてや治療も ありません。 なぜならば、 身体の異常を診る医療と、 こころの異常を診る医療は 専門分野がまったく違うため、 両立は、非常に難しいのです。 詳しくは、当院のホームページの 「注目ブログ」 の中の 「妊娠ストレス」 をチェックしてみてください。
流産の手術時に 流産絨毛(赤ちゃん)の染色体検査をして、 その結果が正常ならば、 ほとんどの場合、 受精卵の原因ではなく、 母体に原因があるということになります。 例外的に、 従来の染色体検査では検出できない 染色体の微小欠失や微小重複による 連続流産も経験していますが、 非常にまれな頻度なのです。 流産絨毛(赤ちゃん)の染色体検査をして、 その結果が正常でも、 「やっぱり卵の異常による流産ですよ」 と言われることがあるかもしれませんが、 それは間違っています。 流産を繰り返さないためには、 母体(子宮内環境)の異常を見つけて、 治療することが必要ですよ。
妊娠(移植)すると、 おなかが痛くなるような感じ ありませんでしたか? 腸は第二の脳と言われているぐらい 精神的ストレスに敏感に反応します。 ストレスは、免疫、ホルモン、凝固に 悪影響を及ぼしますから、 妊娠初期のおなかの痛み、ハリは、 要注意ですよ。
「どのような場合が不育症なのか」 について、 実はややこしいところもありますよ。 現時点での日本の定義は、 不育症とは、 同じパートナー(事実婚も含む)の間で、 2回以上の流産及び死産の経験があり、 生児が得られない状態のことです。 定義的な解釈の問題点として、 出産歴(生児)があれば不育症ではないのか? 定義的な解釈の注意点として、 現時点では、 化学流産は流産の回数には含めない。 化学流産とは、医学的に 「生化学的妊娠」のことであり、 妊娠検査薬は陽性ですが、 超音波検査で胎のう(胎芽の入る袋)は 見えないまま妊娠が自然に 終結してしまう状態のことです。 ちなみに、 欧州生殖医学会(2017年)では、 化学流産も流産の回数に含めています。
2008年5月より開院して、 13年と5か月間が経過しました。 2009年2月より、 専門医として日々感じていることを ブログで発信しています。 最初のブログのタイトルは 「小さな命の運命」 でした。 現在までのアクセス数は、 1930842件であり、 約200万件にもなります。 そこで今回、 すべてのブログを最初から じっくり読み直してみました。 そして、 今、注目してほしいブログを 14項目に分け、 「注目ブログ」 としてまとめてみました。 14項目は、 同種免疫、子宮内膜炎、ピシバニール、 アスピリン、妊娠ストレス、甲状腺、 プロラクチン、PGT-A(着床前スクリーニング)、 染色体検査、ごく初期の不育症、 二人目の不育症、妊娠初期の注意点、 抗リン脂質抗体、妊娠の認知行動療法 です。 今月中に ホームページを一新して、 その中に 「注目ブログ」 を ご案内させていただく予定です。
緊急事態宣言中、 当院の診察受付については 愛知県在住の方のみと させていただいていました。 宣言解除に伴い、 10月1日より、当院では 「東海三県在住の方」 を 診察させていただくように 変更いたします。
日本では2020年3月頃より コロナ禍にありますが、 新型コロナウイルスに立ち向かう 主役は 免疫 です。 ここ100年を振り返ってみても これほど、免疫 が注目されたことはありません。 一般的に免疫力と呼ばれているのは、 NK(ナチュラル・キラー)細胞という 免疫細胞です。 NK細胞は加齢とともに減少しますが、 心の状態にも大きく変化します。 妊活中、妊娠中の方は、 元気な子を授かるために、 免疫 を安定させましょう。 そのために、 コロナ禍でも、 精神的ストレスをため込まず、 生活のリズムを壊さない ことが大切です。
不育症患者さんからの 心に響くメッセージの一部を 以下に紹介します。 産めない自分がイヤで仕方なく、 産んであげられない命に申し訳なく、 ・・・・・・・・・・。 子供のように笑いたい。 死んじゃったけど、家族です。 天国の子とつながっています。