《雅羅・/・襍懐古〝山の植物Ⅰ〟❖ ’24-214 ❖》

シロバナノヘビイチゴ(白花の蛇苺) バラ科(Rosaceae)
学名:Fragaria nipponica Makino
別名:モリイチゴ
ヘビイチゴに似て白い花をつける事から名付いた。
ヘビイチゴとは別属のオランダイチゴ属。
低山帯~高山帯の日当たりのよい草原や礫地に生える。
茎高5-20cmの多年草。長く地をはう匐枝を出し広がる。
花柄や葉柄に開出毛がある。葉は根生し、小葉は3出複葉。
小葉は長さ2~5㎝の卵形~長楕円形で5-12対の鋭鋸歯がある。
側脈がくぼみ、よく目立つ。両面に伏毛がある。
花茎は直立し、先端に直径1.5~2㎝の白色の花を数個つける。
花弁、萼片、副萼片は5個。雄蕊、花柱は多数。
果実は花床が肥大して直径1cmほどになり赤く熟す。
表面に多数の痩果がらせん状に並ぶ(イチゴ状果)。
食用栽培種のオランダイチゴの仲間だけに甘く美味で香りも高い。


シロバナノヘビイチゴの葉は、極めて特徴的で形も美しい。
よく似たものにノウゴウイチゴ Fragaria iinumae がある。
本州の日本海側や北海道、サハリンに分布。
ノウゴウイチゴは、花が直径1.5~2.5㎝。
花弁が7-8個ある。葉の側脈はへこまない。

《南八ヶ岳で見た花〝白花の蛇苺〟8月草花I  ❖ 1962/夏 ❖ 》
初めての高山登山は、高校Ⅰ年の夏。
今や保養地・観光地になった小海線の清里高原。
隣駅の野辺山は、日本最高地の駅で知られている。
高校1年の夏休み、林間学校と称して清里の国民宿舎に滞在した。
当時の清里と云えば、清泉寮と国民宿舎の八ヶ岳ロッジ。
今の清里では想像もできないほど静かな登山者しか居なかった。
希望者で赤岳登山をしたのだが、今では無謀と云われかねない。
登山経験者は、引率教師1名とOBの協力者1名。
教師は数名参加したが、高山経験者は居なかった。
天候に恵まれ赤岳登山は、感動の連続で今でもはっきりと思い出す。
山にのめり込むきっかけの登山。高山植物にも関心を持った登山。
美しの森で見た“シロバナヘビイチゴ”が、初見の高山植物だった。

「令和陸年(皇紀2684年)8月1日、記」
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