《雅羅・/・襍〝備忘録24-28〟❖ ’24-267 ❖》

フクオウソウ(福王草) キク科... フクオウソウ(福王草) キク科(Asteraceae)    
学名:Nabalus acerifolius Maxim. 

本州~九州に自生。山地の薄暗い林内に生える。
和名は三重県の福王山で発見された事に由来。
茎や萼、全体に腺毛がある。葉は互生、翼があり長い柄につく。
葉は長さ幅とも6~10㎝、掌状に3~7裂し、基部は心形。
細長い花序の花柄の先にまばらに頭花を下向きにつける。
頭花は長さ約2㎝、幅1~1.5㎝、9~13個の舌状花が集まる。
舌状花は紫白色、灰色の縦線模様がある。
総苞は長さ約10㎜の細い筒形。痩果は無毛。
冠毛は鈍い白色~褐色を帯びる。
晩夏の頃から初秋に、山地の林下... 晩夏の頃から初秋に、山地の林下で時々出会う花。
花が目を引くので根元にある葉に目が行かないが、
大きく切れ込んだ形、葉も中々にみごたえがある。
花弁の倍近い長く伸びた雄蕊は特... 花弁の倍近い長く伸びた雄蕊は特徴的である。



《 里緑地(里山)の秋花〝福王草〟 ❖ 9月~10月上旬 ❖  》
**神奈川県植物誌** 24.... **神奈川県植物誌**
24.フクオウソウ属 Nabalus Cass.
(支倉千賀子,『神植誌 01』:浜口哲一,図:浜口哲一)
 多年草.葉は柄があって互生し,しばしば柄に翼をもつ.
直立した茎の先に円錐形の花序をつけ,
横向きか下向きに多数の頭花をつける.
痩果はやや偏平な円柱形で,先は狭まらず切形に終わる.
染色体基本数 x=8.東アジアと北アメリカに約 15 種,
日本には 2 種が分布し,ともに県内に産する.
従来はフクオウソウ属 Prenanthes L. とされてきたが,
近年の分子系統学的な研究により複数の属に分離され,
日本産の 2 種はフクオウソウ属 Nabalus とされた.
A.葉は茎の下部に集まってつき,掌状に 5~7 裂する.頭花は紫白色
(1)フクオウソウ
A.葉は花時には茎の中上部につき,切れ込みのある 3 角形.
頭花は淡黄色.
(2)オオニガナ
(1)フクオウソウ Nabalus acerifolius Maxim.; Prenanthes acerifolia (Maxim.) Matsum.
 多年草.下部につく大型の葉には翼のある柄があり,走出枝を出す.
茎や総苞には,ふつう開出する腺毛が生える.
8~9 月に径 1.5cm の頭花を多数,円錐花序につけ,頭花はやや下垂する.
痩果は円柱形で長さ約 5mm.本州,四国,九州に分布する.
山地の林内に生える.
県内では丹沢,箱根,小仏山地のおもにブナ帯に分布し,普通に見られ
る.
諏訪編(1983 座間市の植物 : 87)に座間村産の標本写真(1934.8.24 金井茂)が掲載されており,
平地の記録としては特記すべきものであろう.
茎と総苞に腺毛を欠くものはフクオウニガナ P. acerifolia form. nipponica (Franch. & Sav.)
Matsum. & Koidz. といい.その基礎異名の N. nipponicus Franch. & Sav., Enum. Pl. Jap., 2(2):
420 (1878) の基準産地の 1 つは箱根街道沿い.
県内ではこの型は稀で『神植誌 88』以降の調査では採集されていない.葉が分裂しないものはマル
バフクオウソウ P. acerifolia form. heterophylla Matsum. & Koidz. というが,
本調査では記録されなかった.
(2)オオニガナ Nabalus tanakae Franch. & Sav. ex Y.Tanaka & Ono;
Prenanthes tanakae (Franch. & Sav. ex Y.T
*      *      *
東日本大震災の被災地を訪ねたおり、北茨木市郊外で出会った野草。
人知れず楚々と咲いていた姿に寂しさを感じたが、これが自然。


「令和陸年(皇紀2684年)9月23日、記」


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