<芥川賞>
5月
12日
著者~ 小谷野 敦 さん
発行所~ 二見書房
小生は、<芥川賞・直木賞>が、頻繁に発表されるので違和感があった。
時には二人受賞・たまには受賞作品無しもあるが・・なんだか安っぽい<賞>と感じていた
この本を読んで驚いたのは<芥川賞・直木賞>は、1935年に始まり上半期・下半期の年2回選考される・・道理で今回は156回(2016年下半期)の発表だった。
芥川賞は通称で正式には<芥川龍之介賞・あくたがわりゅうのすけしょう>・・
第1回1935年上期~石川 達三さんの<蒼氓 (そうみん)>
第2回(1935年下半期) - 該当作品なし(二・二六事件のため審査中止)
第11回(1940年上半期) - 高木卓 ~ <歌と門の盾>が、受賞辞退酢と言う事件があったので・戦後は前もって候補作を発表し候補者に打診するようになったので以後は辞退者なし・・
著者の小谷野さんが< 第1回から最新回まで164作品をランク付け>された。
最高点の偏差値72~ 村田 紗耶香 ~ <コンビニ人間> 他2名
注目の~ 又吉 直樹 ~ <火花> は、偏差値49
石原 慎太郎 ~ <太陽の季節>は、偏差値38
最下位~ 偏差値25~ 楊 逸(ヤン・イー) ~ <時が滲む朝>
読んでいて・・小谷野さん自身の好みで採点・・まことに痛快です
ご本人曰く・・
お前の判断基準は何なのだ、と問われるかもしれない。
かねて言っている通り、文学にせよ音楽、美術、演劇にせよ、普遍的で科学的なよしあしの判断というのはできない。
ただ多くの古典的なものや批評を自分で読んだりして、自己の責任で判断するものだ。
もちろんその際に、さまざまな批評用語 ( これは<批評理論>のことではない)を用いて弁論するのは当然のことだ。 しかし、ここで必要なのは「対話的精神」である。
自分がよくないと思った作品でも、他人がいいと言ったら、その言に耳を傾ける必要がある。
小生は、文学作品にはあまり興味がないので大半の作品は読んではいない。
印象に残っているのは1955年・慎太郎さんの<太陽の季節>です。
悪友達と図り<障子を一物で破けるか?>恐る恐る試してみると意義に簡単に貫通できました・・幸いに引き抜いた一物には傷がなかった・・