9月
25日,
2022年
「1on1ミーティング」を再考する(Day8)「困った時の答えは、『部下でもある』上司の中にある!」
最近「1on1ミーティング」と言う制度を導入した、導入したいと要望される会社が多くなっています。特に大企業にその傾向が顕著のように感じます。
しかし、「上手く行っている!」という声よりは、「導入が難しい!」「定着するのが大変」という声の方が多いように思います。
そこで私の経験も交えながら、「1on1ミーティング」の原点や本質に立ち返って、この残念な現実にどう対応したらよいか?
この点を私の独断と偏見で綴って行きたいと思います。ブログタイトルは題して
「『1on1ミーティング』を再考する」
前回は私自身がセルフコーチングという手法で「気になる点」や「課題」を列挙しました。そしてそれらを、3つの大テーマにカテゴリー分けをしてみました。
【大きな章立て】
第一章「1on1ミーティング」の本質・目的(完了)
第二章「1on1ミーティング」の準備・導入(本日続き)
第三章「1on1ミーティング」の継続・定着
今日は、その7回目。
第二章「1on1ミーティング」の準備・導入
について、続けて行きます。
【章立て】
1.管理職・上司の役割(完了)
2.何のために「1on1ミーティング」を実施するのか?(完了)
3.管理職・上司に必要な「心構え」(完了)
4.先ずは何から始めるか?(本日)
【4.先ずは何から始めるか?】
色々な観点で触れてきました「1on1ミーティング」ですが、準備がある程度出来たらとにかく、始めてみることが大切です。
やってみて分かること、体感できることは多いです。そして、自社により相応しい方法を模索し、試してみることがもっと重要です。
そこで今日は、とにかく始めてみようと考えている皆さんに、どこから、どのように始めるか? いくつかご提案を致します。
(1)1on1ミーティングという「非日常」には演出が必要。
ぜひ「1on1ミーティング」専用の場所や部屋が欲しいです。人は、物理的な環境を変えることで気分が変わるものです。食堂の四隅に、高めのパーティションで囲って専用スペースを確保するのも一法ですね!
(2)上司の役割という「思い込み」を捨てる
社内の会議や打ち合わせは、どうしても上司がリードしたり、管理職が方向性を決めたりします。これは上司の「役割」。
しかし「1on1ミーティング」は、それとは全く異なる、180度違う異次元のセッティングです。
そこでは上司である皆さんは、自分が話す・指示する・教える、という当たり前の振る舞いを一度、捨てましょう。
「あ、そうなんだ!」
「それで、どうなったの?」
「興味深いね!その時、○○さんはどんな風に思ったの?」
部下の話をまるで「紙芝居」を楽しむがごとく、話の展開を好奇心を持って聴きましょう。上司のこのリアクションに呼応して、部下が沢山の話をしてくれるようになれば、「1on1ミーティング」の目的の7割くらいは達成されたことになります。
(3)上司は「自分が部下である」体験を最大限活かす
上司である皆さんは大抵の場合、誰かの部下であると思います。上司の役割しかない人は、恐らく会社の社長さんくらいでしょう。
「1on1ミーティング」で部下に、どのように対応したら分からなくなったら、このように考えてみてください。
「部下である自分は、上司からどのように扱ってもらったら心地良いのか?」
自ずと答えは浮かんでくると思います。そうなんです、答えは上司である皆さんの「部下として体験」の中にあるのです。
ではまた次回に!
働くあなたを元気にするプロコーチ、砂村よしお