月曜日の朝
9月
12日
女のわめき声が聞こえてくる
昨夜の不協和音を引きずったかのように
痛みからくるものではなく駄々を捏ね
イタイ、イタイと救急隊員を困らせ
月曜日の朝から現実のプレリュードが流れる
エスカレーターで降りホームに立つ
まだ、微かに女の声が聞こえ
誰もが何かを感じながらも
自分の視線を確かめながら今日一日の
エネルギー消費の無駄遣いを避ける
なるべく、静かな朝を求め
なるべく、何もないように
なるべく、感情を揺れずに
腰に貼った湿布薬がジワジワと
痛みを抑えているのか
痛みを強調しているのか
カラダは軽い拒絶を示しながらも
向かう場所を避けたりはしない
なるべく、痛みを遠ざけて
なるべく、何もないように
なるべく、イタイと言わず
一週間というサイクルを見通しながら
心は此処にあらずのプログラムを発動し
月曜日に順応した知恵で
おはようを遠ざけるように流れ混む