復刻版 ビックバンドのお話その12
1月
16日
新幹線は比較的空いていて、行きは隣があいていて気兼ねなくゆっくり本を読んだり、考え事ができて良かったです。
最近は遠方の出張があまりないので、移動時間の楽しみがなくなりました。
この季節は新幹線から見る富士山は綺麗だし、名古屋−京都間では写真のような雪景色が見られます。
ただし大阪の気温は2度 風も吹いていたのでとても寒かったです。
今日練習をしましたが、横浜も寒くてサックスを吹いていると、自分の吹いた息が開いているキーから漏れてくるので、その風で手が冷たくなってきます。
楽器もすぐに冷たくなるので音程が下がってしまいます。
いやな季節ですが風邪ひかないように、着込んで暖かくして、練習・練習です。
復刻版 ビックバンドのお話その12
これは2004年11月13日のブログを見直したものです。
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前回は、持ち替え楽器がなぜ必要かのお話と、パートごとの持ち替え楽器の種類をお話いたしました。
ビックバンドでサックスセクションに入るには、たくさんの楽器が吹けないといけないんですね。
といいますか、たくさんの楽器を楽しめるんですね。
これは他のパートにはない特徴です。
さて今日は、どの持ち替え楽器に取組んだらよいか のお話をしたいと思います。
一度にたくさんの楽器を購入して練習するのは無理ですので、よく使われる楽器から始めた方が効率的です。
では、いきましょう
● サックスセクションの宿命 − 持ち替え楽器について
3.どの持ち替え楽器を最初に練習したらよいか?
先日書いた、ソプラノサックス、フルート、クラリネット、ピッコロ、アルトフルート、バスクラリネット、これを全てマスターするのは大変です。
年に1度しか使わない楽器を練習したり、購入価格も大変なものになります。
ビックバンドのサックスセクションとして最低限必要な楽器は、ソプラノサックス、フルート、クラリネットです。
一番入りやすいのが、ソプラノサックスです。
持ち替えのソロでも使うことができます。
サックスと同じ運指ですので、他の持ち替え楽器ほど苦労なく取組めますね。
ただし、ソプラノサックスは音域が高い分、アルトやテナーとは違った難しさがあります。
次に、ビックバンドで指定される持ち替え楽器としては、フルート、クラリネットがとても多いです。
フルートとクラリネットを練習しておくこともお勧めいたします。
そのバンドのカラーにもよりますので、使う楽器の割合を考えて、どちらかを先に吹けるようになることがよいと思います。
フルートの場合は、吹き方も全く違うし、運指も違う楽器ですのでとても難しいですが、息の出し方など、ちゃんとできないと音が出ない楽器です。
サックスにとても大切なことが学べますので、サックスの音をよくするためにも練習してみてください。
クラリネットの場合は、サックスに比べると、吹き込んだ息に対して抵抗がある楽器ですし、音域も広く運指もだいぶ違います。
クラリネットのマウスピースは、サックスから持ち替えたときに、あまり違和感がないように大きな音の出やすい広めのマウスピースをお勧めします。
音程が難しくなりますが、ビックバンドの中で音量バランスをとるために、ある程度大きな音を出す必要があります。
いくらいい音を出しても埋もれてしまってはサウンドにならないですからね。
あとは、持ち替え楽器の音を良くする練習と、楽器を持ち替えたたときに指がまごつかないで、その楽器の運指ができるように練習するだけです。
持ち替え楽器のコツは、意識、イメージをすぐに楽器に合わせて変えることです。
サックスの意識のままでは、その楽器らしく上手く吹けません。
フルートなら、 クラッシックのジャンピエールランパルさんになったつもりで吹いてください。
ジャズフルートを目指す人も、クラッシックのフルートを一度聴いてみると良いと思います。
とても素晴らしい音色、素晴らしいビブラート、アーティキュレーションです。
もちろんジャズのヒューバートローズやハービーマン、フランクウエス、ルータバキンさんなども聴いてみることをお勧めいたします。
小宅珠美さんもクラッシックの出身だけあって、とても綺麗なフルートを吹きますね。
ビックバンドのフルートでは、クラッシック的なビブラートを要求されることが多いです。
ソロの時は、ジャズフルートのような吹き方が必要になりますので両方できればよいのですが・・・ これは、練習するしかないですね。
クラリネットなら、ベニーグッドマン、ウディーハーマン、アーティショー、北村英二さん、藤家虹二さんなどが有名です。
フルートほどクラッシックの吹き方は要求されませんが、楽器を十分鳴らすことが大切です。
今日は、どの持ち替え楽器を最初に練習したらよいか? のお話をいたしました。
ある程度サックスが吹けるようになったら、他の楽器に挑戦することも楽しいものです。
プロを目指す人は、必須となりますが、アマチュアで楽しんでいる方も、持ち替え楽器を練習することで新しい発見があるかもしれません。
次回は、パートアサインと、持ち替え楽器の時のセクションバランスは? のお話をしたいと思います。