セルマーサックス全モデル吹き較べ14本
6月
15日
昨日のCPCCで、その歴史を知るためにもSelmerが製作した全10モデル14本を吹き較べました。
このようなことが出来るのは、世界でもCPCCだけではないでしょうか?
CPCC会長と知り合わなければ実現しませんでした。
写真も会長がオークションで紹介したものを掲載いたしました。
さて、吹き較べのサックスですが、1922年に始めてSelmerとして世に出したModele22、1926年製のModele26、マイナーチェンジされた1929年製のNew Largebore、1931年製のCigar Cuttee、Super、Radio Improved、1936年から製造されたBalanced Action、1948年から製造されたSuper Balanced Action、1954年から製造されたMark6のうち13万番台で設計が変る前の11万番台と後の人気番手14万番台、1974年から製造されたMark7、1981年から製造されたSuper Action80、1987年から製造されたSuper Action80 SERIE2、1995年から製造された Super Action80 SERIE3(Millenium Model)
高橋管楽器で見事に調整されたビンテージサックスから最新のSelmerまで、素晴らしいSelmerサウンドを全員で楽しみました。
Modele22からSERIE3までやはりSelmerのサウンドです。
そしてモデルチェンジを重ねるごとに響きや音の大きさが変ってくるのが分かりました。
メンバーの総合評価では、Mark6の14万番台、11万番台、Super Balanced Action、Balanced Action、Mark7と市場の人気と同じになりました。
個人的には、1930年代のRadio Improvedから1981年まで製造されたMark7までのサックスの響きが好きです。
音の巾があるし音色も変えられて甘くて強い音がでる楽器達です。
最近の楽器はオートマチック車のように、誰でもある程度のレベルの音が、すぐに出る感じがします。
楽器を始める人には音程や音のつぶだちも良くてカッチリ吹けるとても良い楽器ですが、色を出しづらいと言うか細かなニュアンスや曖昧な表現がしづらい気がします。
総合評価が一番よかったMark6の14万番台の楽器は私の持っているものですが、もう一本の15万番台も響きがよいです。
11万番台はダークな響きがして、もっと吹き込めば評価も変ってきたかもしれません。
楽器は、本来持っているポテンシャルもありますが、たくさん鳴らしてあげて育てていくことが必要だと思います。
以前持っていたSuper Action80も購入した動機は高いBの音がよい音だったので決めましたが、購入当初は他の音は全く響かなかったです。
しかし、吹き込んであげて楽器を慣してあげれば全音域で気持ちよく鳴ってくれるようになりました。
少し時間もかかりますが、これも楽器を吹く楽しみの一つですね。