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- おたすけおじさんの ビブラート のお話 その3
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2004.10.21 今日は、ビブラート その3 のお話をいたします。
おたすけおじさんの ビブラート のお話 その3
こんにちは サックス奏者の皆様
昨日は、ビブラートの付け方をお腹からの息で行なう方法と、喉や舌で行なう方法をお話しいたしました。 あまり一般的ではない方法でしたね。
今日はビブラートをかけるときに、基本の音に対してどのように付けるか、その種類を3つお話しいたします。 このお話は、友達と話すとよく論議になります。
では、上の図を見てください。 横線が基音です。 ピアノキーでA=442Hzとしたら、横線が442Hzのところです。 Hzというのは、1秒間に波がいくつあるか、ということを表します。 これが884Hzになるとオクターブ上がったAの音です。
基音より上の部分は音程が高くなり、下の部分は音程が低くなっていることを表します。 ビブラートは、音程を上下させることなんですね。
そして波の幅は、振幅を表します。 この図では、一定にしていますが、この幅が広がるとゆったりしたビブラートになり、狭くすると、細かいビブラートということになります。
ですから、ビブラートは、音程の上下と振幅で音に色づけしていることになりますね。
● ビブラートをかけるのは上・下どっち?
1.基音に対し上下にかける
図の 【中心】 と書いてあるやり方です。
ロングトーンをして、下あごを上下または前後ろに震わせて行ないます。
基音に対して上下にビブラートを付けていますので、音程が正しく、明るめのビブラートに聞こえます。
2.基音に対し上にかける
図の 【上】 と書いてあるやり方です。
ロングトーンをして、その状態から下あごを上に震わせて行ないます。
基音に対して上にビブラートを付けていますので、音の中心が上がり、音程は上ずったように聞こえます。 曲想によっては、このビブラートが合うものもあります。
3.基音に対し下にかける
図の 【下】 と書いてあるやり方です。
ロングトーンをして、その状態から下あごを下に震わせて行ないます。
基音に対して上にビブラートを付けていますので、音の中心が下がり、音程が下がり暗い感じに聞こえます。 マイナーな曲やバラードなどには、とても合うビブラートです。
このビブラートのかけかたは、賛否両論です。 どれが正しいということもないと思います。 正しいのは、その曲想に合っているかどうかです。 聞いている方が、気持ちよく聞こえれば、それが正解だと思いますね。
プロが演奏しているCDをよーく聞いてみてください。 とても多彩なビブラートを使い分けていることが分かると思います。
● ビブラートの細かさ(振幅)について
ビブラートの振幅は、アンサンブルのような複数の人で行なう場合は、振幅を一定にする必要があります。 一人だけ違う振幅でやったり、途中からビブラートをかけたりするのはやめましょう。 ただしリードの人が、途中から付けようと決めた場合は、リードの人に合わせるようにしてください。
ダンス音楽などは、全員で細かくかけると奇麗です。 テンポが速い曲は、早いビブラート、テンポの遅いバラードなど場合は、ゆったりとかけると雰囲気が出ます。
テンポにあったビブラートを心がけましょう。 8分、3連符、16分 などでつけてみてください。
その曲、そのフレーズに合うビブラートをいろいろ研究してみてくださいね。
● ビブラートの音程の幅について
ビブラートをかけるときに気をつけるのが、どれだけの音程の幅で行なうかです。 よく大きな音程差を使ったビブラートをしている人がいますが、演歌のように聞こえてしまいます。 逆に言うと演歌のときは、この幅を大きくとるとそれっぽく聞こえます。
低音ではあまり気になりませんが、高音で振幅を大きく取ると、音がうねっているように聞こえますので気をつけましょう。 これは録音するとよく分かります。
ソロの場合は、好きにビブラートをつけて良いです。 途中からビブラートをつけたり、振幅を大きくしたり細かくしたり、曲想と自分のイメージに合うようにつけてください。 自分の演奏したものを録音して聞いてみましょう。 おかしいと思ったら、ビブラートを変えてみてください。
やはり、曲想にあったビブラートが大切ですね。
ビブラートお話は、ここまでです。
週末はブログをお休みさせていただきますので、来週、またお会いいたしましょう!
◆ 音の高さ表記は、C=ド、D=レ、E=ミ、F=ファ、G=ソ、A=ラ、B=シ でお話ししています。
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ご注意 : ここでお話しすることは、私のジャズサックス人生での経験上のことですので、全てが正しいとは限りません。 いろいろなやり方・奏法・考え方がありますので、参考程度に読んでください。 とは言っても、経験上で間違ったことを書くつもりはありませんのでご安心を皆様からのご意見も取り入れて、私も勉強していきたいと思いますので、温かく見守っていただければ幸いです。 * サックスを習っている方は、講師・先生の教えを優先してくださいね。 (このブログの内容にも著作権があります。 内容をコピー・転載するときは、 woodwind@tobikiri.net ← ここをクリックしてメールでご連絡してください。)