おたすけおじさんのビックバンドのお話13サックスの宿命-3
2004.11.14 今日は、ビックバンドのお話 その13 です。
おたすけおじさんの ビックバンドのお話 その13 サックスの宿命 その3
こんにちは サックス奏者の皆様
前回は、どの持ち替え楽器を最初に練習したらよいか? のお話をいたしました。 持ち替え楽器を練習してもすぐに演奏で使えるわけではありませんので、そのような場合は、どうしたらよいか? 今日は考えてみたいと思います。 また、持ち替え楽器を使ったときの、セクション内およびバンドのバランスをどのように考えていくかもお話したいと思います。
では、いきましょう
● サックスセクションの宿命 − 持ち替え楽器について
4.パートアサインをどうするか?
自分の担当パートに、持ち替え楽器の指定があるが、持っていない、まだ上手く吹けない時はどうするか?
この時は、できる人とパートを変る必要があります。
テナーやアルトどおしでしたら、持ち替えの場所だけ譜面を交換すれば問題ありません。
アルトとテナーの場合は、音域の問題もありますが、同じように書き換えます。
バリトンの場合は、ケースバイケースで書き換えるか、あきらめるかです。 バリトンの譜面を書き換えると、どうしてもサウンドが変ってしまうのでよくサウンドを確認してから決める必要があります。
どうしてもパートアサインが上手くいかないときは、自分の楽器に合うように移調します。
この場合は明らかにアレンジャーの意図するサウンドと違ってきますが、その曲ができなくなってしまいますので、この方法で対応するしかありません。
参考までに各楽器のキーを書いておきます。
キーが 【C】 の楽器は、フルート、ピッコロ
キーが 【Bb】 の楽器は、ソプラノサックス、クラリネット
キーが 【Eb】 の楽器は、バスクラリネット、アルトフルート
5.持ち替え楽器の時のセクションバランスは?
持ち替え楽器の場合でも、メロディーは、だいたい1ASが持ち替えた楽器が行なう場合が多く、他のパートはそれに対するハーモニーを付けています。
2TSが持ち替え楽器でメロディーになることもあります。
その時は、1ASがハーモニーに入ります。 メロディーとオブリガードで違うフレーズを行なう場合もあるので、よくセクション内や他のパートと確認する必要がありますね。
いずれにしても、メロディーを吹いている持ち替え楽器の音量に、他の楽器のバランスを合わせることが必要になります。
持ち替え楽器がメロディーを吹いていない場合は、持ち替え楽器の音量に合わせることも必要です。
フルートとクラリネットなど、複数の楽器がある場合も、メロディーを吹いている楽器の音量に合わせてバランスをとることが必要です。
どうしても、持ち替え楽器の音量が足らないので、バンド全体で音量バランスを合わせてもらう必要も出てきます。 この場合、コンサートマスターに『これ以上大きな音は無理!』と言って全体のバランスをとってもらいましょう。 ただし、全てが持ち替え楽器の音量に合わせる必要がない場合もありますので、演奏する曲想やアレンジをよく確認してみてくださいね。
他に音量アップの方法としては、マイクに頼るしかありません。
マイクがある場合は、サックスのポジションからマイクを動かして音を拡声してもらう必要があります。 フルートの場合は、歌口の前にマイクを持っていくと、息の音が大きく入ってしまいますので、少し歌口からマイクをずらしてあげましょう。 クラリネットの場合は、ベルの下にマイクを持っていくと、キーを塞いだ音(中音B〜D、低音E〜F)だけ大きくなってしまいますので、この場合も右手の前あたりにマイクをセッティングすると良いと思います。 マイクロホンの指向性によっても違うので、PAの方に聴いてみるのが良いと思います。
今日は、パートアサインと、持ち替え楽器の時のセクションバランスは? のお話をいたしました。 これで、ビックバンドのサックスセクションのお話は終わりにしようと思います。 まだまだケースバイケースのお話が沢山ありますが、このブログの主旨から離れてきますので、このへんで・・・
次回は、またサックスの基本のお話や、ご質問のお話しにしたいと思います。
◆ 音の高さ表記は、C=ド、D=レ、E=ミ、F=ファ、G=ソ、A=ラ、B=シ でお話ししています。
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