ジブリ映画シリーズの最終回「かぐや姫」をベルビューリンカーンスクエアに観に行きました。
竹取の翁から見つけ出された竹から生まれたかぐや姫。
成長するにつれ麗しい姫となるものの帝との結婚も断る。
やがて月からの使者に迎えられ、故郷の月へと帰って行くのがラストシーン。
そんなストーリーは幼少時から聞いて知っていたのですが、ジブリさん、これを深掘りしてくれていました。
竹取の翁は、竹から見つけ出された黄金を使ってかぐや姫の教育のために、都へ引っ越すことを決意。そこでは豪勢な邸宅と食事、そして綺麗な衣装に姫も心奪われていきます。
しかしかぐや姫に与えられた賜物、彼女の本心はそこにはなかった。捨て丸を始め地元の子供たちと野山を駆け回った子供時代。
鳥、虫、獣と戯れ、春夏秋冬の移ろいを肌で感じる生活が彼女を活かすものだったのです。
彼女がそれに気づいたときには、すでに都での生活に耐えられずにSOSサインを月に発信していて、月に帰らねばならない運命にありました。
月での生活は都以上に豪華で何不自由なく豊かなものですが、そこには喜怒哀楽や生活感のないものです。一旦月の衣装を羽織ったならば、地上での生活のすべてを忘れ去らせると言う過酷なものでした。
人が生きるってどういうこと?
便利さや豊かさを求めて失ったものはないか?
子供に与えられている賜物と使命が親の期待や願望と異なっていないか? 自らの思い込みで幸せを押し付けてないか?
人はどういう時に幸せを感じるのか?持っているモノか、与えられている関係か?
映画館の外では恒例のスノーフレイクのショーがメイン通りを通行止めにして行われていました。スピーカーからの大音響、人々の熱狂と華やかなダンス。
西洋文明最先端の艶やかさよりも、平安の昔の里山の素朴な風景に憧れてしまった宵でした。
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