イスラム教徒とユダヤ人にとっての聖地・ヘブロン
1月
4日
1時間ほどでそこを去ろうとした時、事件が起こる。
廟の外でユダヤ人の婦人が何者かにより狙撃され、
救急病院に運ばれた。
イスラム教徒らしい犯人は逃走し、町には戒厳令が敷かれた。
私たちは2時間ほど建物の中に拘束され、
どの商店も閉店し、どの道路も完全封鎖。
家々の屋根には犯人を捜すイスラエル狙撃兵が配置されている。
戒厳令が解除されてからはユダヤ教徒のシナゴーグへ移動。
そこのユダヤ教徒コミュニティー代表からのレクチャー。
聖書時代からユダヤ人コミュニティーがここで綿々と存続していたこと、
長い間、ユダヤ教徒とイスラム教徒とは平和に共存していたこと、
昨今のテロがコミュニティーに及ぼしている経緯や結果、
米国や欧州の対応に対する評価など、、、
これまでのどんなプレス報道や解説からも聞いたことのない
現地の当事者ならではの深いナレイティヴを聞かせていただいた。
ツアー参加者からの容赦ないツッコミもありました。
「パレスチナ人サイドは〜〜と言っているが、その点はどうなのか」
「私はそうは思わないわ」
問題点の核心にまで深く掘り下げれいくと
解決という特効薬は
現実を無視したものに見えてくる。
「この問題は、政治や共同体形成といった方法論に本質があるのではなく、
本質は宗教なのだ」
この長老の結論が広く国際社会に認識され共有されなければ
的外れの議論が今後も繰り返されるように感じた。