父の想い子知らず
11月
24日
久方ぶりに見た官兵衛は、時代が進み、
秀吉が死去して関ヶ原前夜となっていた。
徳川を立てて結束しようと躍起となる息子の長政。
家康は思惑通りに二分した豊臣家の武断派を籠絡してしまう。
尾張出身の長政、加藤清正、福島らがねね様中心に結束するのは、
石田三成ら近江出身の官僚らに対抗するため。
尾張派の三成への個人的な憎悪が、
徳川に見事に手のひらに乗せられ利用させられた。
そのカラクリを透徹した目で見抜いていた官兵衛。
「わしは、わしの道を行く」…側近にそう告げた時の官兵衛の目は将来を見つめ輝いていた。この時の岡田さんは、骨の髄まで官兵衛になり切っていた。
徳川でもなく、石田派にでもなく、自ら天下を目指す官兵衛。
その父親の夢と気概、戦略を解せない息子の長政がもどかしい。